公立学校教員の過去問
令和3年度(令和4年度採用)
共通問題 問11

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問題

公立学校教員採用選考試験(教職教養) 令和3年度(R4年度採用) 共通問題 問11 (訂正依頼・報告はこちら)

次の記述は、学習指導に関するものである。記述中の下線部ア~ウと、それに関する記述A~Cとの組合せとして最も適切なものは、下の1~5のうちではどれか。

我が国の教育界では、明治中期以降、ヘルバルト派による(ア)5段階教授法が盛んに受容されるようになった。これに対し、戦後、展開されるようになったのが(イ)問題解決学習である。その後、(ウ)発見学習が我が国に紹介され、いろいろな形の実践が見られるようになった。

A  学習における特徴的な思考の働きが、「問題の感知」、「問題の設定・明確化」、「可能な問題解決の予想」、「その予想の根拠となるものを推論によって練り上げる」、「観察や実験によって予想が正しかったか否かを導く」の5段階の過程に整理されている。
B  教育現場での実践しやすさを追求して、「予備」、「提示」、「比較」、「総括」、「応用」の五つに整理されている。
C  科学者が原理、法則を発見する過程を短縮化し、児童・生徒に追体験させることにより、学習内容の理解と定着が増進すること、科学的、探究的な思考能力が形成されることが主として期待されている。
  • ア:A  イ:B  ウ:C
  • ア:A  イ:C  ウ:B
  • ア:B  イ:A  ウ:C
  • ア:B  イ:C  ウ:A
  • ア:C  イ:A  ウ:B

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は3(ア:B イ:A ウ:C)です。

ア.「5段階教授法」はヘルバルト派のラインが「予備」、「提示」、「比較」、「総括」、「応用」の5段階に分けたことを指します。

イ.「問題解決学習」はデューイが提唱した理論です。

 記述A中の、5段階の3番目に「可能な問題解決の予想」があり、その問題解決が中心となっていることから、イーAを判断できます。

ウ.「発見学習」はブルーナーによって提唱されました。

 記述C中に、「科学者が原理、法則を発見する過程を短縮化し、児童・生徒に追体験させる」とある通り、発見が中心となっていることから、ウーCを判断できます。

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02

選択肢ア→B

段階教授法はヘルバルトによって主張されました。最初は「明瞭」「連合」「系統」「方法」の4段階でしたが、次にツィラーが「分析」「総合」「系統」「方法」の5段階に分け直しました。そして、ラインが「予備」「提示」「比較」「総括」「応用」の5段階に分けました。

選択肢イ→A

「問題解決学習」はアメリカの「デューイ」によって提唱されました。知識を詰め込むのではなく、主体的に学習する教育法です。正解にたどり着くよりも、その過程を重要視するのが特徴です。

選択肢ウ→C

「発見学習」はブルーナーによって提唱されました。教師主導ではなく、生徒が自ら仮説を立てたり、それを検証していくことで学習していく方法です。ブルーナーは『教育の過程』でこの学習方法を提唱しました。

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03

正解は 3 です。

(A) は、アメリカのデューイによって提唱された

「問題解決学習」についての記述です。

(B) は、ラインによる「5段階教授」についての記述です。

 ちなみに、「段階教授法」については、教授の段階として

 ヘルバルトが以下の4段階を示しました。

 その後、ツィラーとラインがそれぞれ以下の5段階に分けました。

ヘルバルト→「明瞭」「連合」「系統」「方法」です。

ツィラー →「分析」「総合」「連合」「系統」「方法」です。

ライン  →「予備」「提示」「比較」「総括」「応用」です。

(C)は、ブルーナによって提唱された「発見学習」についての記述です。

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