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看護師の過去問 第103回 午前 問106

問題

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次の文を読み、問いに答えよ。

Aちゃんは、在胎37週0日に正常分娩で体重3,200gで出生した。AちゃんのApgar〈アプガー〉スコアは1分後9点、5分後10点であった。出生時は、体温37.1℃、呼吸数42/分、心拍数154/分であり、頭部に産瘤があった。Aちゃんの両親の血液型はB型Rh(+)である。

生後1日。Aちゃんは、体重3,100g、体温37.0℃、呼吸数38/分、心拍数142/分で、皮膚に黄染はみられない。Aちゃんは看護師の手指が手掌に触れると握り締めた。オムツ交換時には、暗緑色の便が少量みられた。
Aちゃんの状態として考えられるのはどれか。2つ選べ。
   1 .
早産児である。
   2 .
頻脈がみられる。
   3 .
移行便がみられる。
   4 .
把握反射がみられる。
   5 .
生理的体重減少の範囲である。
( 看護師国家試験 第103回 午前 問106 )
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この過去問の解説 (3件)

1
1.×
 早産とは、妊娠22週0日から妊娠36週6日までの出産です。
 Aちゃんは、37週0日で産まれているので、正期産になります。

2.×
 新生児の脈拍は100~180/分なので、Aちゃんは頻脈ではありません。

3.×
 移行便とは、黒緑色の胎便から、黄色味のある便に変わってくる便のことをいいます。
 Aちゃんの便は、胎内で飲んでいた羊水の便で胎便の状態です。

4.○
 把握反射とは、赤ちゃんの手の平を指などで押すと、押したものを握りしめる原始反射です。

5.○
 生理的体重減少の範囲は、出世時体重の5~7%以内です。
 Aちゃんは、3200gから3100gの減少で、3.125%なので、生理的体重減少の範囲内にあり正常です。

付箋メモを残すことが出来ます。
0
1.✖
正期産:妊娠37~42週未満の分娩。
早産児:妊娠37週未満で産まれた児をいいます。

2.✖
新生児の脈拍数は120~150/分です。よって、Aちゃんは頻脈ではありません。

3.✖
胎便(暗緑色)から移行便(徐々に薄くなる)を経て、3~5日くらいで黄色の普通便になります。よって、現在の便は胎便です。

4.〇
新生児の反射に①モロー反射 ②ペレー反射 ③把握反射 ④吸啜反射 ⑤歩行反射 があります。手指に刺激を与えると、握り返すのが把握反射です。

5.〇
出生後、3~5日の間に5~10%の体重減少(生理的体重減少)がみられます。
Aちゃんの体重減少は3.125%で、生理的体重減少の範囲内といえます。

0
妊娠週数37週0日~41週6日での出産のため正期産です。
早産は妊娠22週0日~36週6日の時期での出産と定義されています。よって1.は間違いです。

心拍数142回/分は成人であれば頻脈ですが、新生児の出生直後は140~180回/分は正常です。
よって2.も間違いです。

移行便については生後2~4日の間にみられる胎便と通常便が混ざった状態で移行便と呼ばれます。
設問の時期は上記に該当しないため間違いです。

設問から看護師の手指が手掌に触れると握り返す反射を認めているので
掌握反射がみられる。
の4は正しいです。

生後数日にみられる出生時に比べ10%程度の体重減少は生理的体重減少とよばれ2週間程度続き増えていきます。
3200gから3100gの減少は生理的体重減少の範囲内であるため5.も正しいです。

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