看護師の過去問
第103回
午後 問222

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問題

看護師国家試験 第103回 午後 問222 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文を読み、問いに答えよ。

Aちゃん(生後1か月、男児)は、2日前から嘔吐があり、昨日は噴水様嘔吐が5回あったため外来を受診し入院した。Aちゃんは体重4,200g、体温36.8℃、呼吸数36/分、心拍数120/分である。眼球結膜に黄染を認めない。上腹部に腫瘤を触知する。Aちゃんの血液検査データは、赤血球540万/μl、Ht45%、白血球10,100/μl、血小板58.6万/μl、アルブミン4.4g/dl、Na140mEq/l、K3.5mEq/l、Cl92mEq/l、動脈血pH7.48であった。

その後もAちゃんは嘔吐はなく体重も増加したため、硫酸アトロピンの投与方法を静脈内注射から内服に変更することになった。
母親に説明する内容で最も適切なのはどれか。
  • 「授乳後に飲ませてください」
  • 「内服後に顔が赤くなることがあります」
  • 「3日間嘔吐がなければ内服は中止になります」
  • 「便に血が混じることがありますが心配はありません」

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は、2です。

1 硫酸アトロピンは、幽門筋を緩ませる作用があります。授乳中と後に効果を出すため、授乳前に内服する必要があります。

2 硫酸アトロピンの副作用として、顔が赤くなることがあります。

3 内服薬の服用によって、嘔吐を防止できるので、服用は継続したほうが良いです。

4 血便の副作用は、出現しづらいです。

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02

正解は2です。

1:硫酸アトロピンは腸管の緊張を低下させ、運動を抑制する効果があります。そのため、授乳前に内服させる必要があります。

2:硫酸アトロピンの副作用として、皮膚紅潮、中枢神経症状、頻脈などがあります。

3:薬物療法(硫酸アトロピン)は、効果が出るのに時間がかかる上に効果が一定ではなく、すぐに十分なミルクも飲めません。嘔吐が見られなくなっても、処方された分は内服するよう説明します。

4:肥厚性幽門狭窄症の病態的にも、硫酸アトロピンの副作用にも血便を生じるようなものはありません。

参考になった数2

03

正解は 2 です


1:硫酸アトロピンは抗コリン薬として平滑筋の弛緩作用があるため、幽門筋を緩ませるという目的で授乳前に飲ませる必要があります。


2:副作用として顔面紅潮があることは報告されています。


3:嘔吐が見られなくとも、処方された分は正しく飲んでもらうよう指導します。


4:肥厚性幽門狭窄症の病態にも、硫酸アトロピンの副作用にも、血便を引き起こすような可能性はありませんので、この説明は誤りです。

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