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看護師の過去問 第103回 午後 問221

問題

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次の文を読み、問いに答えよ。

Aちゃん(生後1か月、男児)は、2日前から嘔吐があり、昨日は噴水様嘔吐が5回あったため外来を受診し入院した。Aちゃんは体重4,200g、体温36.8℃、呼吸数36/分、心拍数120/分である。眼球結膜に黄染を認めない。上腹部に腫瘤を触知する。Aちゃんの血液検査データは、赤血球540万/μl、Ht45%、白血球10,100/μl、血小板58.6万/μl、アルブミン4.4g/dl、Na140mEq/l、K3.5mEq/l、Cl92mEq/l、動脈血pH7.48であった。

超音波検査と上部消化管造影の結果、Aちゃんは肥厚性幽門狭窄症(hypertrophic pyloric stenosis)と診断された。硫酸アトロピンによる保存療法で効果がなければ手術の予定である。硫酸アトロピンの静脈内注射を開始後、Aちゃんの嘔吐が消失したため、授乳を再開した。
授乳の方法で適切なのはどれか。
   1 .
自律授乳にする。
   2 .
授乳前後に排気する。
   3 .
水平に抱いて授乳する。
   4 .
授乳後は左向きに寝かせる。
( 看護師国家試験 第103回 午後 問221 )
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この過去問の解説 (3件)

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正解は、2です。

肥厚性幽門狭窄症は、生後約2~3週の頃から幽門(胃の出口)部分の筋層が徐々に厚くなり、胃の出口が狭くなる疾患です。このため徐々にミルクの通過が悪くなり、飲んでも吐いてしまいます。

1 自律授乳は、乳児が欲しがるときに欲しがるだけ授乳することです。硫酸アトロピンの作用をしている時間に授乳させてしまうので、該当しません。

2 乳児は授乳時にミルクと一緒に空気も嚥下しています。そのため、嘔吐しやすくなります。防止するために、授乳前後に排気をします。

3・4 乳児は、胃の入り口が緩く開いていることが多いため、逆流しやすくなっています。それを防止するために、頭部を高くする必要があります。

付箋メモを残すことが出来ます。
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正解は2です。

肥厚性幽門狭窄症とは、生後2・3週~3か月くらいまでの赤ちゃんがミルクを吐く病気です。胃の出口にある幽門筋が肥厚するために胃の出口が狭くなり、飲んだミルクが十二指腸に運ばれずに胃内に停滞します。主な症状は噴水様嘔吐です。嘔吐により、体重増加不良、脱水、低カルシウム血症・低カリウム血症を伴う代謝性アルカローシスになります。
第1子で男児に多いとされています。

1:自律授乳とは、赤ちゃんが欲しがる時に欲しがるだけ飲ませる授乳法のことです。硫酸アトロピンは胃腸管の緊張を低下させ、運動を抑制させる効果があり、3.8時間を半減期としています。自律授乳だと、薬剤の投与と授乳のタイミングが合わない場合があるので、この選択肢は誤りです。

2:乳児は授乳時にミルクと一緒に空気も嚥下しています。乳児の胃内容量は少なく、空気により膨満した状態であると、嘔吐しやすくなります。

3・4:乳児の胃の形状は、腸のようにまっすぐになっており、胃の入り口が緩く開いていることが多いため、逆流しやすくなっています。よって、授乳中・授乳後はできるだけ頭の位置の方を高くしておくようにします。

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正解は 2 です

肥厚性幽門狭窄症は、胃の出口である幽門の筋肉が通常よりも厚くなっていることで盛り上がり、出口が狭窄している状態です。
1000人に1~2人の割合で発症し、4~5:1の比で男児に多いと報告されています。
生まれたばかりの小児によく聞く病態ですが、成人してからも胃癌などによって同じ状態になることもあります。
薬剤での効果が薄い場合には手術で厚くなっている幽門筋を切開します。


1:自律授乳とは普段の生活で行われるのと同じ通りに児が欲しがったら授乳する方法です。
硫酸アトロピンの作用時間は3~4時間のため、欲しがるのを待っている間に薬剤の作用が切れてしまう危険性があるので、この選択肢は間違いです。


2:乳児は口腔内の動きがまだ未熟で、ミルクと共に多量の空気も嚥下しています。泣いている際に唾液と共に飲み込むこともあります。
その空気が胃の内部に残っていると胃が内部から圧迫され、膨満感によってミルクの飲みが少なかったり、嘔吐しやすくなるので必ず授乳の前と後に大人が排気を手伝ってあげることが大切です。


3・4:乳児の胃は成人のものと違い扁平で縦に長く、胃の入り口である噴門の筋肉も発達していません。
そのため、授乳中に水平にしたり、授乳後すぐに寝かせるのは(特に嘔吐が疑われる今の時期は)避け、授乳前後は上体を上げた姿勢をとらせることが望ましいです。

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