看護師の過去問
第104回
午後 問123

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問題

看護師国家試験 第104回 午後 問123 (訂正依頼・報告はこちら)

食中毒(food poisoning)の原因となるのはどれか。
  • セラチア
  • カンジダ
  • サルモネラ
  • クラミジア

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は「3」です。

1 . ×
セラチアは、健康な人が感染しても重篤な症状は起こりませんが、免疫力が低下した人に感染した場合は、肺炎・腹膜炎・敗血症・髄膜炎・尿路感染症等を引き起こします。

2 . ×
カンジダは、口腔・消化管・膣の常在菌で通常は人体に害を及ぼしません。しかし免疫力が低下したりホルモンバランスの変化等で過剰に増殖した場合、症状が現れます。

3 . 〇
サルモネラは、食中毒の最重要病原体の一つです。食品を媒介して感染し、媒介食品は鶏肉や鶏卵が多いですが、他の食品でも起こりえます。

4 . ×
クラミジアは、最も多い性感染症の原因となるものです。おりものの変化、排尿痛、卵管炎などの症状が現れます。

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02

正解は 3 です


1:×
セラチアとは、大腸菌や肺炎桿菌などに近い細菌で、糞便や口腔などからしばしば分離される常在菌の1種です。
常在菌の名の通り、普段から存在しているため、この菌が発見されたからといってすぐさま異常と判断されるわけではない上、基本的には健康な人間に対しては弱毒性です。

ただし、術後や重篤な疾患などが原因で免疫機能が低下している対象では容易に感染症の原因ともなり(日和見感染症といいます)、セラチアが産生するエンドトキシンにより血圧が急激に下がり、ショック状態を引き起こしたり、多臓器不全に陥ったりして、最終的に脂肪する危険性もあります。
その場合、主に血液・髄液・腹水などからセラチアが分離(発見)されます。

セラチアとは - 国立感染研究所
http://idsc.nih.go.jp/disease/serratia/serratia.html


2:×
カンジタは、皮膚や腸内、膣内などに常在している真菌で、健常な人でも疲労などにより体内バランスが崩れ、免疫が低下した場合に異常増殖し、膣炎や外陰炎などを引き起こします。

同じように、抗生剤の投与による免疫力の低下によって、日和見感染の原因菌となる場合もありますが、食中毒を引き起こすという危険は比較的少ないです。


3:○
鶏・豚・牛等の動物の腸管や河川・下水道等の自然界に広く生息する細菌です。多くの種類があり、乾燥に強いことでも知られています。

代表的ともいえるほどの食中毒の原因菌のひとつで、少量の菌数で食中毒を発症させるうえ、重篤な症状を引き起こすことも多いため、注意を必要とします。

原因となる食品は卵とその加工品・食肉(特に内臓類)の生食やスッポンなどで、食材単体だけでなく調理者や調理器具に付着していた菌が食材に移り、十分に加熱されなかったために死滅せず体内に侵入し、食中毒を引き起こすという場合もあります。

サルモネラ食中毒 - 公益社団法人日本食品衛生協会
http://www.n-shokuei.jp/eisei/sfs_index_s01.html


4:×
クラミジアとは、クラミジア・トラコマチスという菌によって引き起こされる感染症で、国内で最も多い性感染症(STD)です。
ヘルペスウイルス感染症、尖圭コンジ ローマとともに、「5類感染症」として性感染症定点(泌尿器科や産婦人科等)からの報告が 義務付けられています。

主に粘膜同士の接触によって感染し、性器だけでなく口腔・喉頭・直腸・尿内にも存在するため、それら同士で接触した際にも感染する可能性があります。

成人ではそのほとんどが性行為によって感染しますが、新生児の場合は母親からの産道感染もありえます。


症状は男性の場合は、尿道炎として排尿痛・尿道不快感・そう痒感などの自覚症状がありますが、女性の場合そのほとんど(5人中4人)は自覚症状がなく、放置によって重篤化し、卵管炎による卵管の閉塞や癒着によって不妊の原因にもなっています。

妊婦検診において、正常妊婦の3〜5%にクラミジア保有者がみられることからも、自覚症状のな い感染者はかなりあるものと推測されます。


性器クラミジア感染症とは - 国立感染症研究所
https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/423-chlamydia-std-intro.html

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03

サルモネラは鶏肉、鶏卵、豚肉に牛肉といったものを生で摂取したり、加熱が不十分で感染する食中毒の原因となる菌です。

サラチアやカンジダは免疫が低下した際に感染する可能性のある菌です。

クラミジアは性交渉によって感染する微生物です。
不妊の原因にもなります。

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