看護師の過去問
第105回
午前 問113
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問題
看護師国家試験 第105回 午前 問113 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文を読み、問いに答えよ。
Aさん(42歳、男性)は、全身倦怠感を訴え病院を受診したところ、肝機能障害が認められ内科に入院した。Aさんは大量飲酒を長期間続けており、アルコール依存症(alcohol dependence)が疑われた。内科医からの依頼で精神科医が診察をしたときは、Aさんは意識清明で見当識障害はなかった。妻とは不仲であり、半年前に仕事で大きなトラブルがあったため、朝から飲酒するようになり飲酒量はさらに増えていた。入院後2日、夜間にAさんは「壁や布団に虫がたくさんいる」と訴え、興奮して眠らなかった。
その後、薬物治療によって興奮は改善した。肝機能も改善し、夜間もよく眠れるようになったため、退院が決定した。
Aさんに対する退院時の説明で適切なのはどれか。2つ選べ。
Aさん(42歳、男性)は、全身倦怠感を訴え病院を受診したところ、肝機能障害が認められ内科に入院した。Aさんは大量飲酒を長期間続けており、アルコール依存症(alcohol dependence)が疑われた。内科医からの依頼で精神科医が診察をしたときは、Aさんは意識清明で見当識障害はなかった。妻とは不仲であり、半年前に仕事で大きなトラブルがあったため、朝から飲酒するようになり飲酒量はさらに増えていた。入院後2日、夜間にAさんは「壁や布団に虫がたくさんいる」と訴え、興奮して眠らなかった。
その後、薬物治療によって興奮は改善した。肝機能も改善し、夜間もよく眠れるようになったため、退院が決定した。
Aさんに対する退院時の説明で適切なのはどれか。2つ選べ。
- 「仕事は辞めましょう」
- 「断酒会に参加しましょう」
- 「集団精神療法を受けましょう」
- 「飲酒しない日を週1日設けましょう」
- 「生活行動を家族に記録してもらいましょう」
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この過去問の解説 (3件)
01
×不正解
Aさんは、「半年前に仕事で大きなトラブルがあったため、朝から飲酒するようになり飲酒量はさらに増えた」とありますが、仕事を辞めることでさらにストレスが溜まり、アルコール依存症戻ってしまう可能性があります。
よって、適切ではないので、不正解です。
2 . 「断酒会に参加しましょう」
○正解
断酒会はアルコール依存、飲酒問題などの酒害から回復し、自力更生のための相互援助団体です。酒と自分の関係を見直し、断酒する事を助けます。
断酒会に参加する事で、飲酒生活で失われた家族や社会との信頼関係を自分で取り戻す手助けをします。
Aさんにはこういったサポートが退院後に必要になってきます。よって、正解です。
3 . 「集団精神療法を受けましょう」
○正解
集団精神療法は、複数の患者が集まってそれぞれの心の問題を話し合う事で自分の問題を客観的に認識し、困難を乗り越える方法や技能を見につける治療法です。また、同じ悩みを他の患者と共有する事が孤独感の緩和に繋がります。
Aさんの退院後にはこういったサポートが同じ問題を起こさない、減らすために必要なので正解です。
4 . 「飲酒しない日を週1日設けましょう」
×不正解
アルコール依存症になって、社会復帰するには、断酒する事が大切です。そのための断酒会や集団治療が大切になってくるので、不正解です。
5 . 「生活行動を家族に記録してもらいましょう」
×不正解
妻とは不仲、という記述があるため、家族とも何らかの問題があると予想できます。そのため、家族に行動記録をしてもらうというのは、監視されているような意識が生まれたり新たなストレスの元になります。よって、不適切と考えられるので、不正解です。
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02
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03
仕事のトラブルが原因でアルコール依存になってしまった経緯はありますが、選択肢として、退職を勧めるのは現実的ではありません。
また、文中に家族との不仲が書かれていますので、生活行動を家族に記録してもらうことも、難しいケースであると考えます。
アルコール依存までなってしまった方は飲む量が多いので、休肝日を設けることではなく、断酒会や集団精神療法などが適切と考えます。
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