看護師の過去問
第105回
午後 問188

1.×淋菌
→淋菌は感染によって性感染症や結膜炎等が生じる菌です。淋菌は弱い菌の為、日光や乾燥、消毒等により死滅します。

2.×緑膿菌
→緑膿菌が原因で生じる感染症は、緑膿菌感染症です。緑膿菌は、水や土等の自然界に存在する菌で健康な人には感染する事がない為、日和見感染とされています。

3.×クラミジア
→性器クラミジア感染症の原因菌で、クラミジアは性感染症の一種です。性感染症の中で最も一般的な感染症で症状がないことが多いです。

4.○アデノウイルス
→アデノウイルスとは、風邪症状を引き起こす主要なウイルスです。通年で流行し、血清型で様々な症状が出現します。主に咽頭結膜炎（プール熱）、流行性角結膜炎、胃腸炎、気管支炎等があります。

5.×ヘルペスウイルス
→ヘルペスウイルスは一度感染すると、生涯に渡って神経節に潜伏する為、免疫力の低下等によって症状が増悪しやすくなります。単純ヘルペスウイルスが性器に感染すると性器ヘルペスとなり、性感染症の一種となります。口唇に感染すると口唇ヘルペスとなり、口唇やその周囲に水疱が出現する疾患です。

正解は、4です。
×1 .淋菌
…結膜炎を生じる、STD（性感染症）の原因菌です。
×2 .緑膿菌
…結膜炎ではなく、角膜炎を引き起こす原因菌です。
×3 .クラミジア
…初期症状は流行性角結膜炎と間違われやすいですが、STD（性感染症）によるものがほとんどです。
○4 .アデノウイルス
…流行性角結膜炎は、アデノウイルスの感染によって起こる結膜炎です。空気感染はしませんが、タオルなどを介して感染します。
学校保健法では第三種に指定されており、完全に治癒するまでは出席禁止です。
成人も、出勤を控えることが求められます。
×5 .ヘルペスウイルス
…ヘルペスウイルスは流行性角結膜炎ではなく、角膜炎の原因となるウイルスです。

1 .× 淋菌
性感染症の原因となる菌のひとつです。
目に感染すると、淋菌性結膜炎を発症します。

2 .× 緑膿菌
日和見感染症の緑膿菌感染症の原因となる菌です。
コンタクトレンズに起因して、緑膿菌角膜感染症を発症します。

3 .× クラミジア
性感染症の原因となる菌のひとつです。
目に感染すると、クラミジア結膜炎(トラコーマ)を発症します。

4 .○アデノウイルス
流行性角結膜炎(EKC)はアデノウイルスが原因で発症します。
感染力が非常に強いです。

5 .×ヘルペスウイルス
一度感染すると、体内に潜伏し免疫力が下がった時に発症しやすいです。口唇ヘルペスや性器ヘルペス、角膜ヘルペスなどを発症します。