看護師の過去問
第105回
午後 問211
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問題
看護師国家試験 第105回 午後 問211 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文を読み、問いに答えよ。
Aさん(28歳、女性、会社員)は、夫と1歳の娘との3人で暮らしている。25歳のときに潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis)と診断され、内服治療を続けてきた。Aさんは27歳で出産後、職場に復帰していたが3か月前から排便回数が増え、便に血液が混入するようになった。1週前から下痢が1日8〜10回あり、腹痛や発熱もみられ、外来受診したところ、潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis)の再燃のため入院することになった。身長158.2cm、体重40.2kg。体温38.3℃、脈拍92/分、血圧108/76mmHgであった。血液検査データは、赤血球340万/μL、白血球9,800/μL、Hb7.8g/dL、アルブミン2.5g/dL、CRP5.5mg/dL。
入院後10日、Aさんの状態は改善し、経腸成分栄養剤300mL/日(1kcal/mL)が開始された。Aさんは「入院前も自分なりには気を付けていたつもりだったけど、また悪くならないようにするには退院後はどうしたらいいのかしら」と話した。
このときのAさんへの説明で最も適切なのはどれか。
Aさん(28歳、女性、会社員)は、夫と1歳の娘との3人で暮らしている。25歳のときに潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis)と診断され、内服治療を続けてきた。Aさんは27歳で出産後、職場に復帰していたが3か月前から排便回数が増え、便に血液が混入するようになった。1週前から下痢が1日8〜10回あり、腹痛や発熱もみられ、外来受診したところ、潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis)の再燃のため入院することになった。身長158.2cm、体重40.2kg。体温38.3℃、脈拍92/分、血圧108/76mmHgであった。血液検査データは、赤血球340万/μL、白血球9,800/μL、Hb7.8g/dL、アルブミン2.5g/dL、CRP5.5mg/dL。
入院後10日、Aさんの状態は改善し、経腸成分栄養剤300mL/日(1kcal/mL)が開始された。Aさんは「入院前も自分なりには気を付けていたつもりだったけど、また悪くならないようにするには退院後はどうしたらいいのかしら」と話した。
このときのAさんへの説明で最も適切なのはどれか。
- 「仕事は今までどおりで大丈夫です」
- 「下痢が続いたら炭水化物を減らしてください」
- 「経腸成分栄養剤600mLで1日分の栄養が確保できます」
- 「悪化のきっかけになるようなことがなかったか一緒に考えてみましょう」
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この過去問の解説 (3件)
01
→設問にはAさんの疾患が発症する前までの仕事に関しての記載がない為、指導としては適切ではありません。
2 . ×「下痢が続いたら炭水化物を減らしてください」
→下痢の際は、食物繊維や脂肪の多い食事は消化がしづらく更に下痢を誘発する可能性がある為に控えるように伝達します。継続した下痢は体重減少等が生じる可能性があり、そこに炭水化物を減らすと、身体の栄養となるたんぱく源が確保できない為、低アルブミンになるので避けます。
3 . ×「経腸成分栄養剤600mLで1日分の栄養が確保できます」
→経腸栄養剤600mlのカロリーは600kcalであり、成人女性の一日の必要摂取カロリーは2000kcal程であり600kcalは低い為、適切ではありません。
4 . ○「悪化のきっかけになるようなことがなかったか一緒に考えてみましょう」
→潰瘍性大腸炎の原因は不明で、疾患として寛解と再燃を繰り返す疾患です。原因は不明ですが、再燃のリスクとしてストレス、食事(腸に負担をかける)、睡眠不足、風邪等があり、生活習慣に関わるものである為、Aさんとともに悪化のきっかけとなる因子を考えることは重要といえる為、適切です。
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02
1、Aさんは子育てしながら会社員として働いていましたが、問題文の中ではAさんの仕事内容については書かれていません。そのため、仕事をすることでどんな影響が及ぶのか分からないので、説明する言葉としては不適切です。
2、下痢をしている時は、できるだけ食物繊維や脂肪が少ない食品をやわらかく調理した料理が適しています。炭水化物を減らすと、低栄養になることが考えられるので、お粥やうどんを摂ることをすすめます。そのため、2は不適切です。
3、経腸成分栄養剤300mL/日(1kcal/mL)と問題に書いてあります。600mLだと600kcalになります。成人女性の1日の摂取カロリーにしては低すぎるため、不適切です。
4、潰瘍性大腸炎の原因はまだはっきりしたことは解明されていません。しかし、遺伝的な要因のある患者さんに環境的要因のきっかけが生じることにより、病気が発症すると考えられています。Aさんの普段の生活の中からきっかけになったことを一緒に考えていくことが必要です。
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03
子育てをしながら復職しており、仕事内容や仕事がAさんに与える影響について情報がない状態ですので、不適切と考えます。
2 .× 「下痢が続いたら炭水化物を減らしてください」
下痢をしている時は、刺激物や消化しにくい食物繊維にを控え、脱水や栄養失調にならないようタンパク質・ビタミン・ミネラルの補給が必要です。お粥や柔かいうどんなどは摂取しても良いです。
3 . ×「経腸成分栄養剤600mLで1日分の栄養が確保できます」
問題文から経腸成分栄養剤は1kcal/mLですので、600mLで600kcalとなります。成人の女性であり、明らかに少ないです。
4 . 「悪化のきっかけになるようなことがなかったか一緒に考えてみましょう」
潰瘍性大腸炎の再燃原因として、食事や生活リズムなどがあります。
Aさんの生活について情報収集し、原因を一緒にみつけ改善していくことが大切です。
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