看護師の過去問
第106回
午前 問25

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問題

看護師国家試験 第106回 午前 問25 (訂正依頼・報告はこちら)

経腟分娩の正常な経過で最初に起こるのはどれか。
  • 発露
  • 排臨
  • 胎盤の娩出
  • 児頭の娩出
  • 子宮口の全開大

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この過去問の解説 (3件)

01

分娩とは、単に「赤ちゃんが生まれること」だけを指すのではなく、
「胎児とその付属物(胎盤、卵膜、臍帯、羊水)が陣痛や腹圧によって子宮から母体外に排出される生理現象」のことを言います。

分娩第1期(陣痛発来~子宮口全開大)
陣痛が発来した時点(周期的かつ増強して胎児娩出まで持続する陣痛が開始した場合に、周期が約10分あるいは頻度が1時間に6回以上になった時点)から分娩題1期が始まります。ここでは陣痛が徐々に増強するにつれ、胎児の下降が始まり、子宮口が10㎝まで開き全開大します。

分娩第2期(子宮口全開大~胎児娩出)
子宮口全開大になると、胎児は骨盤に合わせてさらに回旋し、産道も変化していきます。児頭の圧迫に腹圧が加わり、排臨・発露を経て胎児娩出に至ります。

分娩第3期(胎児娩出~胎盤娩出)
児娩出後も子宮収縮は繰り返され、やがて子宮壁から胎盤が剥離し、卵膜や臍帯と一緒に母体外へ娩出されます。胎盤娩出が「分娩」の終了です。胎盤娩出後から2時間までの間を分娩第4期と呼ぶ場合があります。


1.発露とは、児頭が陣痛間欠時にも露出して後退しなくなることです。
  つまり、赤ちゃんの頭が出たままの状態になっていることです。
  児頭が急に会陰を通過すると、会陰に裂傷を起こすことがあるため、いき
  むのをやめて短息呼吸(息を短く吐き出す)をします。
2.排臨とは、児頭が陣痛発来時に陰裂間に現れ、間欠時に後退することを言
  います。このように一進一退することを言います。
3.胎盤の娩出とは、胎児が娩出されると後陣痛が起こり、子宮壁にぴったり
  張り付いていた胎盤がはがれて外に押し出されます。また、このときの子
  宮収縮によって子宮内膜の血管が閉じ、余分な出血も防ぎます。出血量と
  性状に注意します。
4.児頭の娩出は、そのままで赤ちゃんの頭が出てくることです。
5.赤ちゃんが産まれそうになると、出口となる子宮口がだんだん開いてきま
  す。10㎝まで開いたところが全開大と言い、完全に開いた状態になりま
  す。この状態になったら自然ないきみが生じてきます。

上記選択項目を分娩の経過を並べると、5→2→1→4→3になります。

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02

正解は 5 です。
経膣分娩が正常に進行した時に、最初に起こるのが子宮口の全開大であり、その後2 排臨(陣痛が起きている時だけ児頭が見える状態)→1発露(陣痛間欠時にも児頭が常に見えている状態)→児頭の娩出(児頭が母体の外に出ている状態)→3胎盤の娩出(胎児が娩出した後に胎盤が娩出される)。このような流れで分娩が進みます。


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03

正解は5です。

正常経膣分娩の経過は、選択肢を並べると、
(分娩開始)→5.子宮口全開大(分娩第1期)→2.排臨→1.発露→4.児頭娩出(ここまで分娩第2期)→3.胎盤娩出(分娩第3期)
となります。

1.発露(はつろ):児頭の最大部分が膣からひっこまずに見えたままの状態です。
2.排臨(はいりん):陣痛の波とともに児頭が見え隠れする状態です。

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