看護師の過去問
第106回
午後 問228

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問題

看護師国家試験 第106回 午後 問228 (訂正依頼・報告はこちら)

Aちゃん(6歳、女児)は、重症の新生児仮死で出生した。誤嚥性肺炎( aspiration pneumonia )で入退院を繰り返しているため、今回の入院で経鼻経管栄養法を導入し、退院後は週1回の訪問看護を利用することになった。現在は四肢と体幹の著しい運動障害があり、姿勢保持が困難で、移動および移乗は全介助である。声かけに笑顔はみられるが、指示に応じることはできない。

訪問看護師は、Aちゃんの誤嚥性肺炎( aspiration pneumonia )を予防するケアの方法を母親に指導することにした。
母親が行うAちゃんへのケアとして適切なのはどれか。
  • 腹式呼吸を促す。
  • 咳嗽の訓練を行う。
  • 胸郭可動域の訓練を行う。
  • 含嗽液を用いてうがいをさせる。

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この過去問の解説 (3件)

01

1.✖
Aちゃんは指示動作ができないためです。

2.✖
Aちゃんは指示動作ができないためです。

3.〇
胸郭可動域訓練はAちゃんの呼吸活動や嚥下機能を改善させる目的があり、母親が他動的に行える訓練として適切です。

4.✖
指示動作ができず、誤嚥性肺炎で入退院を繰り返しているAちゃんには、うがいを行うのは困難です

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02

正解は3です。


1 . 腹式呼吸を促す。は×
誤嚥性肺炎予防のために、腹式呼吸をするのでは直接肺を鍛える訓練とはならないため不適切です。


2 . 咳嗽の訓練を行う。は×
誤嚥した際に必要な訓練ではありますが、Aちゃんは指示に応じることが出来ないため、これはできません。


3 . 胸郭可動域の訓練を行う。は〇
Aちゃんにはできなくても。Aちゃんの母親がAちゃんに行うことで誤嚥性肺炎を予防できます。


4 . 含嗽液を用いてうがいをさせる。は×
Aちゃんは指示に応じることが出来ないため、これは不適切です。また、指示に応じることが出来たとしても、誤嚥性肺炎がある子供に含嗽は危険です。

参考になった数1

03

正解3.胸郭可動域の訓練を行う。


胸郭可動域訓練

胸郭の動きが制限されると胸郭が拡張しにくくなって、呼吸を行う力が必要になってきます。
呼吸に必要な筋肉の疲労を防いで、胸郭を柔らかくして換気量の増大を図ります。

Aちゃんは、体幹に著しい運動障害があるため、介護者が呼吸リハビリテーションを行い換気量増大を図り、誤嚥性肺炎予防ケアを行います。


1.腹式呼吸は、横隔膜を使って呼吸して換気量が増大するため必要な呼吸リハビリテーションです。Aちゃんは、指示に応じることができないため、呼吸法の実施は困難です。


2.吸い込んだ細菌や体内の分泌物などが気道粘膜に付着して痰が発生します。誤嚥性肺炎予防に必要なケアですが、Aちゃんは指示に応じることができないため、咳嗽の訓練を行うことはできません。


4.口腔内の清潔や保湿を行うためにも、含嗽を行うことは誤嚥性肺炎予防に必要なケアですが、Aちゃんは指示に応じることができないため、含嗽をすることはできません。介護者が口腔ケアを行います。

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