看護師の過去問
第108回
午後 問169
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問題
看護師国家試験 第108回 午後 問169 (訂正依頼・報告はこちら)
認知症高齢者との対話で適切なのはどれか。
- 表情を見せながら話す。
- 高齢者の横から話しかける。
- 会話の内容を記憶しているか確認する。
- 言葉が出てこない時は思い出すまで待ち続ける。
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この過去問の解説 (3件)
01
1)○
認知症高齢者とのコミュニケーションにおいて、言葉だけに頼らない非言語コミュニケーションが効果的です。表情を見せるのも、その1つです。
認知症高齢者は、人から話を聞き、それを理解することが困難になるため、対話を拒む人もいます。
しかし、言語では伝わりにくくても、表情やジェスチャーなどで、こちらの気持ちを伝えることができます。それが心の安定を導くことにつながります。
2)×
認知症の人に話しかける際の注意点として、正面に回り、目線を合わせてから話しかけます。
目線を合わせることで「これから話します、あなたと話をしたいです」という合図になります。
また、本人と目線の高さを合わせ、ゆっくり、適度な声の大きさで、分かりやすい言葉で話しかけることが不安緩和につながります。
3)×
認知症は、記憶力が衰え、過去に記憶したことも思い出せなくなります。
思い出せないことや、今までできていたことができなくなる、ということを受け入れられず、急に塞ぎ込んだり、逆に周囲に八つ当たりのように、怒りっぽくなるなどの変化が見られるようになります。
とにかく心理的に不安であるということを、コミュニケーションを取る上で心得ておくことが必要です。
会話の内容を記憶しているか確認しながら対話することは、相手の不安を仰ぐだけではなく、気分を害し、ストレスを与えます。
4)×
認知症高齢者は、思っていても言葉が出てこない、何を話していたのか忘れてしまった、などの症状から会話が成り立たないことがあります。
設問の通り、ご本人のペースに合わせるという意味では「待つ」ということも大切です。
しかし、思い出すまで待ち続けるというのは適切ではありません。焦りや自尊心を傷つけることにもつながります。
会話の内容からイメージして、こちらから投げかけてみるなど、会話を上手に誘導することも必要です。
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02
1は、高齢者には、表情を見せながら話すことで安心感を与えるため正解となります。
2は、横から話すことで高齢者は、聴力に障害をきたしている可能性もあり、聞こえない可能性もあります。
また、視野の範囲も狭まっている可能性があるため、驚かせてしまうこともあるため間違いです。
3の会話を確認することは、認知症があることで難しくなっており、確認作業を繰り返すことでストレスになる可能性があります。
4の待ち続けることは、認知症高齢者にとってはいつまでも出ないことでストレスになります。
言葉を導いてあげることが大切ですので間違いとなります。
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03
アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、レビー小体型認知症などの種類があります。
1 . 表情を見せながら話す。
○正解
高齢者は視力、聴力共に老化しています。それに認知症を伴っていると症状が良くないときはどこにいるのか分からなくなっていたりして不安に思っている人がいます。
正面から顔を見せながら早口にならないようにして話しをすることが大事です。
2 . 高齢者の横から話しかける。
×不正解
聴力は40歳台から老化していきます。高齢者だと、片方もしくは両方の聴力が落ちているので、横から話しかけても聞こえていないことがあります。また、横から話されることで驚いてしまう方もいます。
話しかけるときには、正面から話しかけましょう。
3 . 会話の内容を記憶しているか確認する。
×不正解
認知症では記憶力に障害が出ています。また、認知症であるという自覚がないものの、会話の内容を記憶しているか確認されることにストレスを感じてしまう人もいます。
4 . 言葉が出てこない時は思い出すまで待ち続ける。
×不正解
認知症では記憶が丸ごと抜け落ちてしまいます。言葉がなかなか出てこないのは症状の一つなので、話の流れからどんなことを話したいのか尋ねてみるとよいでしょう。
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