看護師の過去問
第108回
午後 問238
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
看護師国家試験 第108回 午後 問238 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文を読み問いに答えよ。
Aさん(55歳、男性、自営業)は、父親78歳と2人暮らし。Aさんは、2年前から食後に心窩部痛を感じていたが、医療機関を受診していなかった。午後3時、Aさんは胃部不快感を訴えた直後、突然コップ1杯程度の吐血があり倒れた。父親が救急車を呼び、救急病院に搬送された。到着時、意識はジャパン・コーマ・スケール<JCS> I-3。バイタルサインは、体温36.4°C、呼吸数20/分、脈拍124/分、整、血圧86/50mmHg。経皮的動脈血酸素飽和度<SpO2>95%。顔面は蒼白で、皮膚は湿潤している。四肢冷感を認める。眼瞼結膜は軽度貧血様であるが、黄染を認めない。腹部は平坦で腸蠕動音は微弱、心窩部に圧痛を認めるが、筋性防御はない。胃部不快感は受診前よりも改善している。担当した医師に父親が「息子は黒い便が出ると言っていた」と伝えた。
Aさんは緊急入院となり、医師から「少なくとも2週間程度の入院が必要です」と説明を受けた。立ち会っていた看護師長にAさんは「最近、父の物忘れがひどくて、1人でどこかに行ってしまったこともあるので、家に帰せません。何とかなりませんか」と訴えた。父親は要介護認定を受けているが、現在は介護保険サービスを利用せず、Aさんが介護をしながら生活していた。
Aさんの父親に対する看護師長の対応で適切なのはどれか。
Aさん(55歳、男性、自営業)は、父親78歳と2人暮らし。Aさんは、2年前から食後に心窩部痛を感じていたが、医療機関を受診していなかった。午後3時、Aさんは胃部不快感を訴えた直後、突然コップ1杯程度の吐血があり倒れた。父親が救急車を呼び、救急病院に搬送された。到着時、意識はジャパン・コーマ・スケール<JCS> I-3。バイタルサインは、体温36.4°C、呼吸数20/分、脈拍124/分、整、血圧86/50mmHg。経皮的動脈血酸素飽和度<SpO2>95%。顔面は蒼白で、皮膚は湿潤している。四肢冷感を認める。眼瞼結膜は軽度貧血様であるが、黄染を認めない。腹部は平坦で腸蠕動音は微弱、心窩部に圧痛を認めるが、筋性防御はない。胃部不快感は受診前よりも改善している。担当した医師に父親が「息子は黒い便が出ると言っていた」と伝えた。
Aさんは緊急入院となり、医師から「少なくとも2週間程度の入院が必要です」と説明を受けた。立ち会っていた看護師長にAさんは「最近、父の物忘れがひどくて、1人でどこかに行ってしまったこともあるので、家に帰せません。何とかなりませんか」と訴えた。父親は要介護認定を受けているが、現在は介護保険サービスを利用せず、Aさんが介護をしながら生活していた。
Aさんの父親に対する看護師長の対応で適切なのはどれか。
- 自院への入院を調整する。
- 地域包括支援センターに相談する。
- 精神保健福祉センターに相談する。
- 特別養護老人ホームに入所相談する。
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (3件)
01
×不正解
「父の物忘れがひどくて、1人でどこかに行ってしまったこともある」という情報から認知症の可能性があります。入院することで、生活環境が変わってしまうので、せん妄になったり、今までできていた日常生活動作ができなくなってしまう可能性があります。よって、入院するのは不適切です。よって、不正解です。
2 . 地域包括支援センターに相談する。
〇正解
地域包括支援センターでは介護・医療・保健・福祉などの側面の知識をもった職員が、高齢者が住み慣れた地域で生活できるように介護サービスや介護予防サービス、保健福祉サービス、日常生活支援などの相談に応じています。介護保険の申請をすることもできます。
Aさんからの情報だと「父親は要介護認定を受けているが、現在は介護保険サービスを利用せず」ということなので、在宅で受けられるサービスにはどんなものがあるのかを知ることが必要です。よって、正解です。
3 . 精神保健福祉センターに相談する。
×不正解
精神福祉センターは精神障害のある人に自立と社会復帰を目指して、社会に適応していく力をつけるために指導と援助を行う施設です。
Aさんの父親に精神障害があるかどうかは不明ですが、「要介護認定を受けている」ということなので、介護の支援が必要と考えられます。よって、不正解です。
4 . 特別養護老人ホームに入所相談する。
×不正解
特別養護老人ホームは在宅での生活が困難になった要介護の高齢者が入居できる介護保険施設の一つです。
Aさんの父親はAさんが在宅で介護していましたが、Aさんの入院のため、在宅で一人で過ごすことが困難になっています。しかし、特別養護老人ホームに入所できるのかはわかりませんし、選択肢2の相談をして最適な支援を行うことが優先されます。よって、不正解です。
参考になった数1
この解説の修正を提案する
02
物忘れがある、というだけでは入院の対象とはなりません。そのため、入院させるよう調整する必要はありません。
2.〇
父親は要介護認定は受けているが介護保険サービスは使用していなかった、ということなので、まずは地域包括支援センターに相談し、対応を検討してもらうのが適切です。
3.×
父親には認知症状は見られますが、精神障害者ではないため、精神保健福祉センターへの相談は不適切です。
4.×
特別養護老人ホームへの入所が必要とはかぎりません。また、Aさんが退院後は自宅での介護が可能と思われるため、入所の相談は不適切です。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
03
1 . 自院への入院をするほどの病状ではないため、病院より施設を考慮した方が良いと考えられます。
よって不正解です。
2 . 在宅介護の窓口である地域包括支援センターに相談するのは適切です。
よって正解です。
3 . 精神保健福祉センターは精神障がい者の福祉増進を目的とした機関です。Aさんの父親の場合は精神疾患があるかは記載からは判断しづらいです。また3の選択肢より2の対応を優先的に行うことのほうがまずは重要です。
よって不正解です。
4 . 2の対応を優先的に行うことがまずは何より重要です。
不正解です。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
前の問題(問237)へ
第108回問題一覧
次の問題(問239)へ