看護師の過去問
第109回
午前 問46

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

看護師国家試験 第109回 午前 問46 (訂正依頼・報告はこちら)

細菌性髄膜炎( bacterial meningitis )の症状はどれか。
  • 羞明
  • 羽ばたき振戦
  • Raynaud〈レイノー〉現象
  • Blumberg〈ブルンベルグ〉徴候

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

正答:1

解説:髄膜炎とは硬膜、くも膜、軟膜からなる髄膜の主に軟膜の感染による炎症反応で、くも膜下腔を通じて脳などに拡大することもあります。症状としては、発熱、脳圧亢進症状(頭痛、嘔吐、悪心、徐脈)と髄膜刺激症状(頚部硬直、ケルニッヒ徴候:臥位で股関節を直角に曲げ、膝を伸展させると疼痛を生じる、ブルジンスキー徴候:頭を受動的に前屈すると股関節と膝関節を屈曲させる反応)があります。

1、羞明(しゅうめい):強い光を受けた際にまぶしく、不快に感じることで、髄膜刺激症状の一つです。

2、羽ばたき振戦:両上肢を速報水平伸展させ、手関節を背屈、伸展を繰り返すことで、肝性昏睡Ⅱ度(肝性脳症の分類で興奮状態はないが異常行動が見られる)以上に出現する特徴的な症状です。

3、レイノー現象:発作的に手足の血流が悪くなり、チアノーゼ、痛み、冷感、しびれ感が生じ、次いで血流の流れが回復すると、逆に充血し、赤くなる現象です。強い精神的緊張やストレスにより手足の細い動脈の強い収縮が原因です。また動脈硬化や神経血管症候群、内分泌障害、血液成分の異常などとともに起きることもあります。

4、ブルンベルグ徴候:腹膜刺激症状のひとつで、反跳痛とも呼ばれます。一時腹部に手で圧を加えたあと、急に離すと痛みが増強するもので、消化性潰瘍や虫垂炎なとの腹膜に炎症がある場合に見られます。

参考になった数3

02

正解:1
(解説)
細菌性髄膜炎は、細菌の感染が原因で、脳や脊髄を覆っている髄膜の部分に起こる炎症のことを言い餡ます。致死率が高く、治癒しても重い後遺症が残ることがあります。髄膜炎の症状は、発熱、頭痛、項部硬直であり、75%以上の患者に意識障害が見られますが、嘔吐や羞明もよく見られます。羞明とは、通常は苦痛を感じない光量に対して、眩しく不快に感じる状態のことになります。よって、正解は「1」になります。
(補足)
他の選択肢については、以下の通りです。
2.羽ばたき振戦:肝機能障害でよく見られるため、正解には該当しません。筋肉の緊張が突然一時的に失われるために起こるものであり、腕を伸ばしたり手を広げたりしたときに、粗くゆっくりとした不規則なふるえが起こります。
3.レイノー現象:寒冷刺激や精神的緊張によって、手足の小動脈が発作的に収縮し、手や足の指の皮膚の色が蒼白、暗紫になる現象になります。原因としては、全身性強皮症や関節リウマチ、動脈硬化、甲状腺機能低下症などがあげられます。よって、正解には該当しません。
4.ブルンベルグ徴候:反跳痛とも呼ばれ、患者の腹壁を手で垂直に圧迫し、その手を急に離すと鋭い痛みを感じる症状になります。 腹膜に炎症があると起こる腹膜刺激症状の一つで、虫垂炎などの消化器疾患が原因疾患になるため、正解には該当しません。

参考になった数1

03

細菌性髄膜炎( bacterial meningitis )とは、細菌が原因となって発症する髄膜炎です。髄膜とは、脳の周りを覆っている膜(軟膜・くも膜・くも膜下腔)のことで、この髄膜のなかにある髄液中に細菌が入り込むことが原因です。症状として、発熱、頭痛、嘔吐、羞明、項部硬直などが見られます。よって、1 .羞明が正解です。

2 .羽ばたき振戦とは、手関節を背屈させたまま手指と上肢を伸展させ、その姿勢を保持するように指示すると、手関節及び、中指関節が急激に掌屈し、同時に元の位置に戻そうとして背屈する運動が認めらる状態です。肝性昏睡初期や尿毒症などの代謝疾患による脳性の初期や脳血管障害で認められます。よって、×。
3 .Raynaud〈レイノー〉現象とは、冷気に触れたときや精神的に緊張したときに、手足の指先の小動脈が収縮して、血流が一時的に悪化する状態です。手根管症候群や膠原病などで見られます。よって、×。
4 .Blumberg〈ブルンベルグ〉徴候とは、患者の腹壁を手で垂直に圧迫し、その手を急に離すと鋭い痛みを感じる症状です。胃や腸、胆のう、虫垂などが炎症することによって起こることがあります。よって、×。

参考になった数0