看護師の過去問
第109回
午後 問180
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問題
看護師国家試験 第109回 午後 問180 (訂正依頼・報告はこちら)
Aちゃん( 5 歳、女児)は、インフルエンザ脳症( influenza encephalopathy )の終末期である。Aちゃんに意識はなく、付き添っている母親は「私がもっと早く病院に連れて来ればこんなことにならなかったのに」と病室で泣いている。
Aちゃんの母親への対応で適切なのはどれか。
Aちゃんの母親への対応で適切なのはどれか。
- 母親に受診が遅くなった状況を聞く。
- 母親がAちゃんに対してできるケアを提案する。
- 病気で亡くなった子どもの親の会を母親に紹介する。
- 母親が泣いている間はAちゃんの病室に居ることができないと母親に説明する。
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この過去問の解説 (3件)
01
1 . 母親に受診が遅くなった状況を聞くことは、家族の後悔の念を増強させるため、×。
2 . 母親がAちゃんに対してできるケアを提案し、最期の時間を過ごせるようにすることが大切であるため、〇。
3 . 病気で亡くなった子どもの親の会を母親に紹介することは、死後の受け入れ過程に行うほうが良いため、×。
4 . できるだけ長い時間Aちゃんとともに過ごせる環境を作るほうが大切であるため、×。
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02
インフルエンザウイルスによって引き起こされる合併症です。後遺症が残ることも多く、死亡することもあります。
症状として、けいれん・意識障害・異常行動などがあります。
受診するまでに時間がかかっていることを悔やんで泣いている母親に対して、Aちゃんに母親としてできることを提案することは大切なことです。
今のAちゃんの状態を知り、スキンシップを図れるように支援していきます。
1.母親はすでに受診するのが遅くなったと後悔をしています。
受診についての状況を聞くことで、医療者からも責められているように認識してしまうかもしれません。
家族に対する関りとしては適切ではありません。
3.病気で亡くなった子供の親の会を母親に紹介することは、終末期のAちゃんが亡くなるということを意識させてしまいます。
終末期のAちゃんに、できる限りのことをしたいという思いの時に、話すことではないので適切ではありません。
Aちゃんの死後、家族の喪失感等受け入れの段階で必要となります。
4.母親の悲しみや思いを傾聴しながら、少しでも傍に居て親子で過ごせる環境を作る支援をしていきます。
適切な対応ではありません。
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03
インフルエンザ脳症
インフルエンザに罹った患児に、脳浮腫や脳圧亢進が生じ、過剰な免疫反応の結果、痙攣、意識障害、異常行動などの急速に進行する神経症状がみられます。さらに、血管炎や多臓器不全へと進行し、命に関わる重篤な状態となります。
有効な治療法はまだなく、対症療法を行います。
1. →受診が遅くなった状況を聞くことは、母親に自責感や後悔の念を抱かせてしまいます。
2. →今できるケアを提案し、Aちゃんとの最期の時間を有意義に過ごせるように支援することが必要です。
3. →終末期ではありますが、病気で亡くなった子どもの親の会を紹介することは死を連想させ、悲壮感を与えてしまうため、死後の受け入れ過程で紹介する方が望ましいです。
4. →家族が出来るだけAちゃんの傍で過ごせるような環境作りが望ましいです。
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