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看護師の過去問 第109回 午後 問215

問題

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次の文を読み以下の問いに答えよ。
Aさん( 56 歳、女性、会社員)は、夕食の 1 時間後から腹痛・嘔吐が出現し救急外来を受診した。2 か月前から自然に消失する右季肋部痛を繰り返していた。
身体所見:身長 155 cm、体重 82 kg。体温 38.2 ℃、呼吸数 16 /分、脈拍 110 /分、血圧 126 / 70 mmHg。眼球結膜に黄染あり。右季肋部に圧痛あり。意識清明。
検査所見:白血球 14,960 /μL、Hb 12.8 g /dL。総ビリルビン 8.7 mg /dL、直接ビリルビン 7.2 mg /dL、アミラーゼ 121 IU/L、リパーゼ 45 IU/L、尿素窒素 18.9 mg /dL、血清クレアチニン 0.98 mg /dL。CRP 9.2 mg /dL。
腹部超音波検査所見:胆囊壁の肥厚、胆囊の腫大、総胆管の拡張、総胆管結石を認めた。
Aさんは、緊急で内視鏡的逆行性胆管膵管造影〈 ERCP 〉を受ける方針となった。検査前に看護師が行う説明で正しいのはどれか。2 つ選べ。
   1 .
「のどに麻酔をします」
   2 .
「磁力を使った検査です」
   3 .
「造影剤を静脈から投与します」
   4 .
「検査は仰向けで行います」
   5 .
「検査後の合併症に膵炎があります」
( 看護師国家試験 第109回 午後 問215 )
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この過去問の解説 (3件)

1
正解1.のどに麻酔をします
  5.検査後の合併症に膵炎があります


内視鏡的逆行性胆管膵管造影<ERCP>

内視鏡で直視下に十二指腸乳頭開口部からカテーテルを挿入して造影剤を逆行性に注入して膵・胆管を造影する検査です。
総胆管結石や閉塞性黄疸に対する処置でも行われます。

検査は、咽頭麻酔・鎮痛薬投与を行ってから、内視鏡を挿入します。
体位は、左側臥位で始めて十二指腸に達したら腹臥位になる所と、開始時から腹臥位の所とあります。

合併症として、検査後に急性膵炎や急性胆管炎があり、急性膵炎の発生頻度が高くなっています。



2.X線透視化で造影の検査を行います。磁力を使った検査は、MRIです。


3.造影剤は、内視鏡からカテーテルを挿入して造影剤を逆行性に注入します。


4.検査は、左側臥位で始めて十二指腸に達したら腹臥位になる所と、開始時から腹臥位の所とあります。

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1
1.正解です。内視鏡を使用するため、咽頭麻酔を
 行います。

2.放射線を使用して、透視下に行います。

3.造影剤は内視鏡を使いチューブを用いて、総胆管
 に直接注入されます。

4.左側臥位で開始し、その後腹臥位になって行いま
 す。

5.正解です。検査の合併症に膵炎があります。

0
正解:1. 「のどに麻酔をします」
   5. 「検査後の合併症に膵炎があります」

内視鏡的逆行性胆管膵管造影〈 ERCP 〉

内視鏡的に鎮静下に行うことができるため、手術よりも侵襲が低い方法です。

<手順>
咽頭麻酔・鎮静薬投与ののち、内視鏡を十二指腸下行部に挿入します。
その後、造影カテーテルを乳頭部から胆管内に挿入し、直接造影剤を注入します。

<体位>
検査開始時は左側臥位で行い、内視鏡が十二指腸まで到達したら腹臥位になってもらいます。

<合併症>
ERCP後膵炎、出血・穿孔、胆管炎・胆囊炎などがあります。

2. →ERCPは、放射線透視下で、内視鏡を用いた造影検査です。磁力を用いた検査は、MRIです。

3. →造影剤は、内視鏡の造影カテーテルを通して直接、胆管に注入します。

4. →左側臥位で開始し、内視鏡が十二指腸まで到達したら腹臥位になってもらいます。

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