看護師の過去問
第109回
午後 問235

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問題

看護師国家試験 第109回 午後 問235 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文を読み以下の問いに答えよ。
Aさん( 75 歳、男性)は、妻( 70 歳)と 2 人暮らし。2 型糖尿病( type 2 diabetes mellitus )の治療中で、2 年前から 1 日 2 回朝・夕食前に混合型インスリン注射が開始となった。その後、糖尿病性網膜症( diabetic retinopathy )による視力障害が進んだため、現在は妻と一緒に単位数や針の確認をし、インスリンの自己注射を実施している。
外来受診時にAさんの妻から外来看護師に「 2 人で協力してインスリン注射することには慣れてきました。たまには夜に夫とゆっくり和食を食べに行きたいのですが、外出時の注射で気を付けることを教えてほしい」と相談があった。
Aさんと妻への外来看護師の指導内容で適切なのはどれか。
  • 「お店に着いたらすぐに注射を打ちましょう」
  • 「インスリンを常温で持ち運ぶことはできません」
  • 「注射ができる場所をお店の人に確認しましょう」
  • 「普段よりもインスリン量を増やす必要があります」

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この過去問の解説 (3件)

01

1.料理の配膳時間を考慮して適切な量のインスリン
  を注射します。

2.開封後の自己注射用インスリンは、常温保存が
  可能です。

3.正解です。店舗や他の利用者にへの配慮は大切
  です。

4.医師の指示や食前血糖値によっては、インスリン
  を調整する場合があります。

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02

正解:3.「注射ができる場所をお店の人に確認しましょう」

混合型インスリン注射は、超速効型や速効型インスリンと中間型インスリンを、いろいろな割合であらかじめ混合したインスリン製剤です。
朝食前と夕食前30分以内に注射します。

注文後、食事が提供される時間を確認し、食事開始前30分以内にインスリン注射を行う必要がありますので、店内で注射を行える場所を確認しておくと良いでしょう。

1. →インスリン注射を行ってから配膳までに30分以上経過すると低血糖を起こす可能性があります。配膳時間を目安を確認してから、注射するようにしましょう。

2. →開封後のインスリンは常温保存が可能です。

4. →自己判断でインスリンの量は調整せず、医師に相談するようにしましょう。
外食の機会が多く、血糖値が不安定な人には、速攻型や超速攻型インスリンに変更したり、外食時だけインスリン量を増やす場合もありますが、医師の指示に従います。

参考になった数0

03

正解3.注射ができる場所をお店の人に確認しましょう


糖尿病

加齢や生活習慣からインスリンの作用が低下して、血液中のブドウ糖濃度が上昇した高血糖の状態が持続することを言います。
網膜症・腎症・神経障害の三大合併症を伴います。

インスリン製剤
・速効型インスリン
注射してから約30分で作用が現れるため食事前30分に投与します。作用時間は約8時間です。
・中間型インスリン
注射してから1時間30分後に作用が現れて、1~3時間でピークになり、作用時間は24時間です。
・混合型インスリン
速効型と中間型のインスリンを混合したインスリンです。注射して約30分で作用が現れるため、食事前30分に投与します。作用時間は24時間です。
・超速効型インスリン
注射してから10~20分で作用が現れるため、食直前に投与します。作用時間は3~5時間です。

インスリンの種類で作用時間が違うので、投与する時間を守る必要があります。
注射部位は、上腕部・腹部・大腿部・臀部などで皮膚を露出して注射する必要があるので、外出先ではインスリン注射を行える場所の確認が必要になります。注射に必要な物品を持参する必要があります。
外食事、料理が出てくるまでの時間を確認してインスリン注射を行います。
低血糖に対する対応が必要なので、砂糖またはブドウ糖を携行します。


1.混合型インスリンを使用しているので、お店に食事の出てくる時間を確認してから、インスリン注射を行います。確認しないで、店に着いてすぐに注射は行いません。


2.インスリンは、30℃を超えないように注意して持ち運びます。常温保存は可能です。


4.自己判断でインスリンの量を調整はせずに、事前に主治医に相談して指示を受けます。食事量を急に増やして食べ過ぎないように注意します。

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