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看護師の過去問 第110回 午後 問220

問題

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Aちゃん(生後3週)は、在胎40週、3,070gで出生した。生後5日で退院し、退院時の体重は3,080gであった。完全母乳栄養である。
現病歴:5日前から嘔吐があり、次第に哺乳のたびに噴水状に嘔吐するようになった。今朝も嘔吐があり、吐物は白色である。排尿もないため家族に連れられ来院した。Aちゃんは肥厚性幽門狭窄症( hypertrophic pyloric stenosis )が疑われ入院した。
身体所見:体重 3,380g、体温 36.7℃。脈拍 120/分、整。血圧 74/52mmHg。大泉門は陥凹、皮膚のツルゴールは低下、上腹部は軽度膨隆。
検査所見:白血球 9,600/μL。Na 131mEq/L、K 3.4mEq/L、Cl 86mEq/L、CRP 0.1mg/dL。

Aちゃんの状態のアセスメントで正しいのはどれか。
   1 .
脱水症( dehydration )は軽度である。
   2 .
非胆汁性嘔吐である。
   3 .
炎症反応の上昇がある。
   4 .
出生後の体重増加は良好である。
( 看護師国家試験 第110回 午後 問220 )
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この過去問の解説 (3件)

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正解は2です。

肥厚性幽門狭窄症とは胃の出口にある幽門筋が肥大、増殖することによって、胃の出口の通過障害が起こる病態です。

生後2週間から3か月頃に発症することが多く、男児に好発するといわれます。

哺乳力には問題ないが、授乳後に噴水状嘔吐を繰り返し起こします。

嘔吐による脱水や低クロール性代謝性アルカローシスを生じます。

治療法はまずは電解質異常や脱水の改善後に粘膜外幽門筋切開術を行います。

1.哺乳のたびに噴水状嘔吐を繰り返し排尿もみられていない、また、大泉門の陥没も見られていることから軽度ではなく、中等度以上の脱水であることが判断できます。

ツルゴールとは皮膚の張りの事をいいます。皮膚をつまみ、皮膚が戻る時間を計り、戻るまで2秒以上かかる場合はツルゴールが低下していると判断します。

ツルゴールの低下は脱水を疑います。

2.吐物が白色であることから非胆汁性嘔吐と判断できます。

胆汁は幽門より肛門側にある十二指腸乳頭から分泌されるため、幽門の狭窄による通過障害がある肥厚性幽門狭窄症では胆汁は含みません。

3.白血球:9.600/μL、CRP:0.1mg/dL は正常範囲であり、発熱もないため炎症反応の上昇は見られません。

4.新生児の体重は1ヵ月に30g/日程度増加するといわれています。しかしAちゃんは18g/日程の増加しかないため、体重増加は良好とはいえません。

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「2」が正解です。


肥厚性幽門狭窄症は、生後約2~3週の頃から幽門(胃の出口)部分の筋層が徐々に厚くなることで、胃の出口が狭くなる病気です。ミルクの通過が悪くなるため、飲んだミルクを噴水状に吐いてしまう症状が特徴です。脱水や、栄養不足による体重増加不良・体重減少が生じます。

加えて、嘔吐により胃酸が喪失されることから、体内の電解質異常をきたします。嘔吐物に胆汁の色(黄緑色)が見られませんので、非胆汁性嘔吐になります。

「1 .脱水症( dehydration )は軽度である。」については、電解質(Na,K,CL)が正常値を下回っているため「軽度」とは言えない状態です。

「3 .炎症反応の上昇がある。」については、CRPの値が正常範囲なので、上昇は見られません。

「4 .出生後の体重増加は良好である。」については、乳児は1か月に1kg程度増えると覚えると良いでしょう。生後3週の時点で3,380gですので、出生時3.070gから約300gしか増えていないので、増加が良好とは言えません。

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正解は2です。

肥厚性幽門狭窄症は胃の出口にある幽門筋が肥厚するため、胃の出口が狭くなってしまい母乳やミルクが胃から先に流れず嘔吐してしまう病気です。

1.この赤ちゃんは激しい嘔吐を繰り返し、赤ちゃんの脱水傾向の指標の1つとなる大泉門が陥凹していること、また皮膚の張りを表すツルゴールが低下していることから中等度以上の脱水と考えられます。

2.胆汁性の嘔吐物は黄色や緑色であるため、白色の嘔吐物は非胆汁性と考えられます。

3.炎症所見につては白血球やCRPから判断します。この場合は検査値が正常範囲のため炎症反応の上昇は間違いです。

4.新生児の体重は生後3か月までは1日約30g程度の増加が望ましいですが、この場合生後3週間で300gの増加しかないため、体重増加が良好とは言えません。

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