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看護師の過去問 第110回 午後 問239

問題

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Aさん( 88歳、男性)は、10年前に脳梗塞( cerebral infarction )を発症し左半身麻痺の後遺症がある。杖歩行はでき、要介護2で介護保険サービスを利用中である。Aさんが最近食欲がなく、水分もあまり摂らず、いつもと様子が違うことを心配した妻がAさんに付き添って受診した。
身体所見:呼びかけに対して返答はあるが反応はやや遅い。麻痺の症状に変化はない。
バイタルサインは、体温 37.5℃、呼吸数 20/分、脈拍 100/分、血圧 140/60mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度<SpO2> 98%( room air )。
検査所見:赤血球 410万/μL、白血球 6,800/μL、Ht 50%、総蛋白 6.5g/dL、尿素窒素 25mg/dL、Na 150mEq/L、K 3.8mEq/L、血糖値 110mg/dL、CRP 0.01mg/dL。胸部エックス線写真に異常なし。

Aさんは入院となり、点滴静脈内注射が開始された。入院当日の夜間、Aさんは「ここはどこか、家に帰る」などと言い、点滴ラインを触ったり杖を使わずにトイレに1人で行こうとしたりして落ち着かず、ほとんど眠っていなかったと夜勤の看護師から日勤の看護師に申し送りがあった。
日勤でAさんを受け持つ看護師の対応として適切なのはどれか。2つ選べ。
   1 .
時計をAさんから見える場所に置く。
   2 .
主治医にAさんの退院について相談する。
   3 .
日中はAさんにスタッフステーションで過ごしてもらう。
   4 .
点滴ラインがAさんの視界に入らないようにする。
   5 .
日中はAさんの病室の窓のカーテンを閉めておく。
( 看護師国家試験 第110回 午後 問239 )
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この過去問の解説 (3件)

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Aさんは入院という環境の変化により、見当識などの認知機能に混乱がみられるため、夜間せん妄と考えられます。せん妄は一時的な状態であることが多く、治療を継続するためにも看護師は安全に配慮しつつ環境を整えることが求められます。

選択肢1. 時計をAさんから見える場所に置く。

Aさんの言動から見当識障害が生じています。カレンダーや時計を近くに置くことで日時の感覚を取り戻すことを促します。

選択肢2. 主治医にAさんの退院について相談する。

 夜間せん妄は環境を整えることで落ち着いてくるので、退院を相談するより前に治療が継続できるよう環境を整えます。

選択肢3. 日中はAさんにスタッフステーションで過ごしてもらう。

 夜間せん妄であり、日中は問題なく過ごせると判断できるためスタッフステーションで過ごす必要はありません。 

選択肢4. 点滴ラインがAさんの視界に入らないようにする。

 混乱しているAさんにとって普段の生活と異なる点滴ラインは、自己抜去のリスクがあるため視界に入らないようにする対応はよいです。

選択肢5. 日中はAさんの病室の窓のカーテンを閉めておく。

 見当識障害が出現しているため、日中は明るく夜間はカーテンをして暗くするといった普段のように環境を整えることで、せん妄を落ち着かせることができます。また昼夜逆転を防ぐことにもなります。

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「1」「4」が正解です。


入院により、急激に環境が変わったことで、見当識障害(「今がいつか(時間)」「ここがどこか(場所)」がわからなくなる状態)が生じています。

したがって、カレンダーや時計(選択肢1)を近くに置くことで日時の感覚を取り戻すことを促します。

また、この状態では、点滴ラインの自己抜去のリスクが高いので、視界からは外すようにします。(選択肢4)

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1.正解です。Aさんは入院という環境変化から、一時的な認知機能の低下、夜間せん妄などが生じているため、時計を見て時間を確認することで安心感が得られます。

2. Aさんの脱水状態が改善することが入院の最大の目的であり、入院してすぐの状態からこの判断をするのは不適切です。

3.Aさんの夜間せん妄は一時的と思われるため、日中ナースステーションで過ごすより、きちんとベッドで休息することが大事です。認知機能の低下による症状や夜間せん妄が長期間続き、ルート類抜去や転倒など患者の安全が保てない場合は、日中ナースステーションで過ごしていただくことも検討します。

4.正解です。点滴ラインがAさんの視界に入らないようにすることで、ルートの自己抜去を予防できます。

5.日中窓のカーテンを閉めておくことは昼夜逆転の状態を促進させてしまい、Aさんも閉塞感を感じ、不安につながるため不適切です。

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