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看護師の過去問 第112回 午前 問120

問題

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次の文を読み問いに答えよ。
Aさん(57歳、男性、無職)は妻(55歳、会社員)と2人で暮らしている。Aさんは、飲酒が原因で仕事での遅刻や無断欠勤が続いたため1年前に職場を解雇された。その後も朝から自宅で飲酒する生活が続き、体調が悪化したため受診し、アルコール性肝硬変(alcoholic cirrhosis)とアルコール依存症(alcohol dependence)と診断された。医師から断酒を指導されていたが実行できず通院していなかった。
Aさんは最近、倦怠感が強く食欲がなく、1週前から飲酒もできなくなった。妻に付き添われて受診した際、外来のトイレで吐血し倒れ食道静脈瘤破裂(rupture of esophageal varices)と診断され入院した。

身体所見:呼びかけに応じるが反応が遅い。腹水や浮腫はない。手指の振戦はない。
     体温37.0℃、呼吸数22/分、脈拍98/分、整、血圧92/50mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度<SpO2>98%(room air)。

この設問は、<前問>の続きの設問となります。

Aさんは食道静脈瘤硬化療法を終えて、アルコール依存症(alcohol dependence)の治療を受けるために精神科病院に転院した。
転院して2か月、病棟ではAさんの退院に向けた話し合いが進められている。Aさんは「退院した後にお酒をやめられるか自信がない。体力が落ちており、何もしていないとお酒を飲んでしまいそうです」と悩みを打ち明けた。
Aさんへの看護師の声かけで適切なのはどれか。
   1 .
「断酒をする意思を強く持ちましょう」
   2 .
「肝硬変があるので、今は安静が必要です」
   3 .
「入院中も飲酒をやめられているので大丈夫です」
   4 .
「アルコールの問題で悩んでいる人たちとの話し合いに参加してみましょう」
( 看護師国家試験 第112回 午前 問120 )
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この過去問の解説 (2件)

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この問題は、アルコール依存症の治療がポイントとなります。

各選択肢については、以下のとおりです。

選択肢1. 「断酒をする意思を強く持ちましょう」

意思を強く持っていても、コントロールできなくなるのが依存症です。

よって、この声かけは不適切といえます。

選択肢2. 「肝硬変があるので、今は安静が必要です」

肝硬変において、安静の必要はあります。

しかし、この際のAさんへの声かけとしては、不適切といえます。

選択肢3. 「入院中も飲酒をやめられているので大丈夫です」

入院中は断酒できる環境にありますが、退院後は断酒が困難となるおそれが高いです。

この際のAさんへの声かけとしては、不適切といえます。

選択肢4. 「アルコールの問題で悩んでいる人たちとの話し合いに参加してみましょう」

アルコール依存症においては、薬物療法、認知行動療法、心理社会的治療などがあります。

とくに根幹となる治療が心理社会的治療であり、自助グループへの参加や、集団精神療法といった、同じ悩みを抱えた者同士の交流がとても重要となります。

よって、この声かけは適切といえます。

まとめ

アルコール依存症の治療は、一人で抱えるのではなく、

医療者や家族、同じ悩みを抱えた他者を巻き込んで行うことが大切です。

付箋メモを残すことが出来ます。
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アルコール依存症の治療では、

専門医療機関への通院を続けながら、

自助グループへの参加を促し、

アルコール依存症治療薬を服用していくことが大切です。

選択肢1. 「断酒をする意思を強く持ちましょう」

依存症は本人の意思のみでは治療することができません。

通院や自助グループへの参加、周囲の環境が重要です。

選択肢2. 「肝硬変があるので、今は安静が必要です」

肝硬変に対し安静は必要ですが、

患者の悩みに対しての回答としては適切ではありません。

選択肢3. 「入院中も飲酒をやめられているので大丈夫です」

入院中は医療者の目があり飲酒行動ができません。

退院後に危機感が薄れたり開放感から飲酒してしまうこともあります。

実際、退院後ぼ断酒率は急激に低下します。

入院中に断酒できているから大丈夫という声掛けは

適切ではありません。

選択肢4. 「アルコールの問題で悩んでいる人たちとの話し合いに参加してみましょう」

問題文より、Aさんは断酒の意思があると見受けられます。

断酒会やAA等の自助グループへの参加を促し、

同じ悩みを抱えた人たちと交流することで、

励まし合って断酒を続ける手助けになると考えられます。

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