看護師 過去問
第112回
問147 (午後 問27)

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問題

看護師国家試験 第112回 問147(午後 問27) (訂正依頼・報告はこちら)

リンパの流れで正しいのはどれか。
  • 成人の胸管を流れる量は1日約10Lである。
  • 右上半身のリンパは胸管に流入する。
  • 中枢から末梢への一方向に流れる。
  • 筋運動を行うと流量は増加する。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は、「筋運動を行うと流量は増加する」です。

リンパの流れは、体内の余分な組織液や異物を回収し、血液循環に戻す重要な役割を担っています。

リンパの流れは受動的であり、筋運動や呼吸運動などがリンパの流量に影響を与えます。

 

 

選択肢1. 成人の胸管を流れる量は1日約10Lである。

成人の胸管を流れるリンパ液の量は、通常1日約2~4L程度とされています。

リンパ液の流量は組織液や体液の量に依存しており、10Lという量は通常のリンパ流量を大幅に超えており誤りです。

 

 

選択肢2. 右上半身のリンパは胸管に流入する。

右上半身(右頭部、右胸部、右腕)のリンパは胸管には流入せず、右リンパ本幹(右リンパ管)に流入します。

右リンパ管は右鎖骨下静脈と右内頸静脈の合流部に開口し、血液循環に戻ります。

一方、胸管は左上半身および体の下半身全体からのリンパを集め、左鎖骨下静脈に流入します。

 

選択肢3. 中枢から末梢への一方向に流れる。

リンパ液の流れは、末梢から中枢(静脈系)へ向かう一方向性の流れです。

リンパ管内の弁構造が逆流を防ぐ役割を果たしており、末梢から中枢への流れが確保されています。

 

選択肢4. 筋運動を行うと流量は増加する。

筋運動はリンパの流れを促進する重要な要因の一つです。

リンパ管には独自のポンプ機能がなく、筋運動や呼吸運動による圧力変化がリンパ液の流れを助けています。

筋肉が収縮するとリンパ管が圧迫され、リンパ液が弁を越えて押し出されることで流量が増加します。

 

まとめ

リンパの流れは、末梢から中枢へ向かう一方向性であり、筋運動や呼吸運動によって流量が増加します。

これに対して、胸管を流れるリンパの量は1日約2~4L程度であり、右上半身のリンパは胸管ではなく右リンパ管を通じて静脈に戻ります。

リンパの流れは筋運動や外部からの刺激によって影響を受けるため、適度な運動がリンパ循環の改善に役立ちます。

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02

体液の循環は、動脈系・静脈系・リンパ管系があります。

リンパ管系は、毛細静脈で回収されなかった間質液を吸収し、心臓の近で静脈に流入して体液の循環に戻ります

選択肢1. 成人の胸管を流れる量は1日約10Lである。

×:誤り

成人の胸管を流れるリンパは1日約3~4Lです。

選択肢2. 右上半身のリンパは胸管に流入する。

×:誤り

右上半身のリンパは、右リンパ本幹に集められ、右静脈角で静脈に流入します。左上半身と下半身のリンパ胸管から左静脈角で静脈に流入します。

選択肢3. 中枢から末梢への一方向に流れる。

×:誤り

リンパは末梢から中枢へ一方向に流れます

選択肢4. 筋運動を行うと流量は増加する。

○:正しい

筋肉の収縮と弛緩によりリンパは流れやすくなり、流量は増加します。

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03

リンパの流れについて、ポイントをおさえていきましょう。

選択肢1. 成人の胸管を流れる量は1日約10Lである。

成人の胸管を流れるリンパの量は、1日約3~4Lです。

選択肢2. 右上半身のリンパは胸管に流入する。

右上半身のリンパは、右リンパ本幹から右静脈角に流入します。

選択肢3. 中枢から末梢への一方向に流れる。

リンパの流れは、身体の末梢から中枢へ流れます。

リンパにはポンプ機能がないため、逆流防止のための弁があります。

選択肢4. 筋運動を行うと流量は増加する。

筋運動を行うと、筋肉のポンプ作用を利用して、

リンパ流量が増大します。

よって、正解です。

まとめ

血管の仕組みと合わせて、

リンパの仕組みについて、理解しておきましょう。

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