看護師の過去問
第112回
午後 問26

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問題

看護師国家試験 第112回 午後 問26 (訂正依頼・報告はこちら)

心周期に伴う心臓の変化で、収縮期の初期には心室の容積は変わらずに内圧が上昇していく。
このときの心臓で正しいのはどれか。
  • 僧帽弁は開いている。
  • 大動脈弁は開いている。
  • 左心室の容積は最小である。
  • 左心室の内圧は大動脈圧よりも低い。

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この過去問の解説 (2件)

01

心周期とは、心臓の収縮と拡張のリズムのことです。

心周期は以下の4つに分けられます。

収縮期

①等容性収縮期

 心室の容積は一定で、心室内圧は上昇します。動脈弁・房室弁は閉じています。 

②駆出期

 心室内圧が動脈圧を越えて動脈弁が開き、心室から血液が駆出されます。

拡張期

③等容性弛緩期

 心室の容積は一定で、心室内圧は下降します。動脈弁・房室弁は閉じています。

④充満期

 心室内圧が心房内圧より低下し、房室弁が開いて、心房から心室へ血液が流入します。 

選択肢1. 僧帽弁は開いている。

×:誤り

心室内圧は心房内圧より高くなっているため、僧帽弁は閉じています。

選択肢2. 大動脈弁は開いている。

×:誤り

収縮期の初期では心室内圧は動脈圧よりも低いため、動脈弁は閉じています。

選択肢3. 左心室の容積は最小である。

×:誤り

心室内容積は一定であり、左心室容積は最大です。

選択肢4. 左心室の内圧は大動脈圧よりも低い。

○:正しい

収縮期の初期では心室内圧は大動脈圧よりも低いです。

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02

心周期についての問題です。

心周期は、次の5つに分けられます。

心房収縮期:心房が収縮して左右の房室弁が開くことで、心房内の血液が心室へ流れます。

等容性収縮期:心室の収縮が始まる段階です。心室内圧が上昇、すべての弁は閉じ、血液は動きません。

駆出期:さらに心室が収縮し、心室内圧>動脈内圧となります。動脈弁が開き、心室内の血液が動脈へ流れます。

等容性拡張期:心室筋が弛緩して拡張がはじまる段階です。心室圧<動脈内圧となるとすべての弁が閉じ、心房に血液が流れはじめます。

充満期:心房と心室がさらに拡張し、心室内圧低下に伴い房室弁が開き、心房の血液が心室に流れます。

選択肢1. 僧帽弁は開いている。

収縮期初期は、心室内圧が上昇し、すべての弁は閉じています。

選択肢2. 大動脈弁は開いている。

収縮期初期は、心室内圧が上昇し、すべての弁は閉じています。

選択肢3. 左心室の容積は最小である。

すべての弁は閉じており、左心室容積は最大となります。

選択肢4. 左心室の内圧は大動脈圧よりも低い。

正解です。

まとめ

心周期は、一見難しいように思いますが、

イラストも合わせて覚えるのがポイントです。

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