看護師の過去問
第112回
午後 問103
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問題
看護師国家試験 第112回 午後 問103 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文を読み問いに答えよ。
A君(11歳)は両親と3人で暮らしている。5歳で気管支喘息(bronchial asthma)と診断され、現在は抗アレルギー薬とステロイドの吸入薬が処方されている。本日、学校から帰ってきた後から咳嗽がみられ元気がなかった。夕食はあまり食べずに就寝した。夜間になり「苦しくて眠れない」と訴え、母親と救急外来を受診した。口元での喘鳴が著明であり、問診すると途切れ途切れに話した。受診時のバイタルサインは、体温36.9℃、呼吸数32/分、心拍数120/分、経皮的動脈血酸素飽和度<SpO2>92%(room air)であった。
A君の気管支喘息の発作強度はどれか。
A君(11歳)は両親と3人で暮らしている。5歳で気管支喘息(bronchial asthma)と診断され、現在は抗アレルギー薬とステロイドの吸入薬が処方されている。本日、学校から帰ってきた後から咳嗽がみられ元気がなかった。夕食はあまり食べずに就寝した。夜間になり「苦しくて眠れない」と訴え、母親と救急外来を受診した。口元での喘鳴が著明であり、問診すると途切れ途切れに話した。受診時のバイタルサインは、体温36.9℃、呼吸数32/分、心拍数120/分、経皮的動脈血酸素飽和度<SpO2>92%(room air)であった。
A君の気管支喘息の発作強度はどれか。
- 小発作
- 中発作
- 大発作
- 呼吸不全
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この過去問の解説 (2件)
01
気管支喘息の発作には、小発作、中発作、大発作、呼吸不全があります。それぞれの発作程度の判定基準を理解しておきましょう。
×:誤り
小発作は軽度の喘鳴があり、呼吸数軽度増加、会話や睡眠は通常通りに行え、SpO2≧96%です。
A君の症状には該当しないため、誤りです。
○:正しい
中発作は明らかな喘鳴があり、呼吸数増加、呼気延長あり、会話はやや困難、睡眠は時々目を覚ます程度、SpO2は92~95%です。
A君の症状に該当するため、正しいです。
×:誤り
大発作は著名な喘息があり、呼吸数増加、起坐呼吸、明らかな呼気延長、途切れ途切れの会話、食事や睡眠はとれません。SpO2≦91%です。
A君の症状に該当しないため、誤りです。
×:誤り
呼吸不全では喘鳴が減少もしくは消失し、著名な呼気延長とチアノーゼがあり、起坐呼吸、会話・食事・睡眠は行えません。SpO2<91%です。
A君の症状に該当しないため、誤りです。
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02
この問題のポイントは、以下の通りです。
気管支喘息の発作の強度は、小発作、中発作、大発作、呼吸不全に分けられます。
では、問題を見てみましょう。
小発作は、軽度の喘鳴が見られ、呼吸数は軽度増加します。一文区切りに話すことができ、横になって睡眠することが出来る状態です。経皮的動脈血酸素飽和度<SpO2>≧ 96% が目安です。
A君の場合、喘鳴が著明であり、問診すると途切れ途切れに話していることや、経皮的動脈血酸素飽和度<SpO2>92%であることから小発作ではありません。
中発作は、明らかな喘鳴が見られ、呼吸数は増加します。句で区切りながら話し、坐位を好みます。また、睡眠は時々目を覚まします。経皮的動脈血酸素飽和度<SpO2>≧ 92~95% が目安です。
A君の状態にあっているため、中発作と考えられます。
大発作は、著明な喘鳴と呼吸困難感があります。一語区切りで会話が出来ます。横になることは出来ず、睡眠は障害されます。 経皮的動脈血酸素飽和度<SpO2> ≦ 91% が目安です。
A君は著明な喘鳴はみられますが、途切れ途切れに話すことは出来ています。また、経皮的動脈血酸素飽和度<SpO2>92%あるので、中発作と考えられます。
呼吸不全は、喘鳴は減少または消失し会話不能です。意識低下がみられ、経皮的動脈血酸素飽和度<SpO2>< 91% が目安です。
A君は会話可能であり、意識低下も見られないため呼吸不全ではありません。
気管支喘息の発作の強度の判断基準を覚えておくと、判断しやすくなります。
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