看護師の過去問
第112回
午後 問102

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問題

看護師国家試験 第112回 午後 問102 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文を読み問いに答えよ。
A君(5歳)は父親(40歳)、母親(38歳)と兄(10歳)の4人家族である。A君は生後6か月のときに白血病(leukemia)と診断され化学療法で寛解し、退院後は幼稚園に登園していた。4歳になって再発し、兄を骨髄ドナーとした造血幹細胞移植を受けた。

この設問は、<前問>の続きの設問となります。

数日後、両親から「Aが亡くなることをAの兄にどのように説明したらよいでしょうか。私たちでは、うまく説明できません」と相談があった。
看護師の両親への対応で適切なのはどれか。
  • 「お兄ちゃんが病状を尋ねてくるのを待ちましょう」
  • 「頑張っているA君のために、お兄ちゃんには治ると説明しましょう」
  • 「看護師も同席してお兄ちゃんに説明する機会を設けることができます」
  • 「ドナーになったお兄ちゃんががっかりするので説明しないでおきましょう」

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この過去問の解説 (2件)

01

終末期の患者のきょうだいへの支援は、子どもの年齢や成長・発達段階に応じた説明をしましょう。

選択肢1. 「お兄ちゃんが病状を尋ねてくるのを待ちましょう」

×:不適切

兄は10歳で、説明をすれば理解できる年齢のため、適切ではありません。

選択肢2. 「頑張っているA君のために、お兄ちゃんには治ると説明しましょう」

×:不適切

兄は10歳で、説明をすれば理解できる年齢のため、嘘はつかずに真実を伝えましょう。

選択肢3. 「看護師も同席してお兄ちゃんに説明する機会を設けることができます」

○:適切

兄は10歳で、説明をすれば理解できる年齢のため、説明の場を設けるのが適切です。

看護師は同席して説明の補助をしましょう。

選択肢4. 「ドナーになったお兄ちゃんががっかりするので説明しないでおきましょう」

×:不適切

兄は10歳で、説明をすれば理解できる年齢のため、適切ではありません。

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02

この問題のポイントは、以下の通りです。

A君の兄は10歳であり、骨髄ドナーとなっています。両親は、A君が亡くなることをA君の兄にうまく説明できないと困っている状態です。

では、問題を見てみましょう。

選択肢1. 「お兄ちゃんが病状を尋ねてくるのを待ちましょう」

A君の兄は10歳であり、状況を分かっていますが自分から聞きにくいと感じているかもしれません。また、病状を尋ねてくることを待っていると説明するタイミングがないかもしれません。

よって、病状を尋ねてくるのを待つのは適切ではありません。

選択肢2. 「頑張っているA君のために、お兄ちゃんには治ると説明しましょう」

嘘を説明することは、適切ではありません。A君の兄は10歳であり、説明すれば理解できる年齢ですので、真実を話す必要があります。

選択肢3. 「看護師も同席してお兄ちゃんに説明する機会を設けることができます」

A君の兄は10歳であり、説明すれば理解できる年齢ですので、真実を話す必要があります。両親がうまく説明できないと困っているため、看護師が同席できることを伝えることは適切です。

選択肢4. 「ドナーになったお兄ちゃんががっかりするので説明しないでおきましょう」

がっかりはするかもしれませんが、説明すれば理解できる年齢です。兄には真実を話す必要がありますので、適切ではありません。

まとめ

終末期看護は、本人だけではなく兄弟を含めた家族への支援が必要になることを考えておくと、答えやすくなります。

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