看護師の過去問
第112回
午後 問104

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

看護師国家試験 第112回 午後 問104 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文を読み問いに答えよ。
A君(11歳)は両親と3人で暮らしている。5歳で気管支喘息(bronchial asthma)と診断され、現在は抗アレルギー薬とステロイドの吸入薬が処方されている。本日、学校から帰ってきた後から咳嗽がみられ元気がなかった。夕食はあまり食べずに就寝した。夜間になり「苦しくて眠れない」と訴え、母親と救急外来を受診した。口元での喘鳴が著明であり、問診すると途切れ途切れに話した。受診時のバイタルサインは、体温36.9℃、呼吸数32/分、心拍数120/分、経皮的動脈血酸素飽和度<SpO2>92%(room air)であった。

この設問は、<前問>の続きの設問となります。

救急外来で、吸入と点滴静脈内注射が行われA君の症状は軽快した。A君は、医師や看護師による問診には素直に答えているが、心配する母親には「病院に来るほどじゃないんだよ。入院はしないからな」と発言し、反抗的な態度をとっている。
このときの看護師の対応で適切なのはどれか。
  • A君に発言の理由を尋ねる。
  • A君ではなく母親から病状を聴取する。
  • 母親への態度は問題行動であるとA君に忠告する。
  • 親子関係に問題があるのではないかと母親に伝える。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (2件)

01

A君は11歳で思春期であり、親から精神的な自立をする時期です。思春期の心理的な特徴を理解し、看護師としての対応を考えましょう。

選択肢1. A君に発言の理由を尋ねる。

○:適切

A君は11歳であり、病気や入院の必要性について理解できる年齢です。反抗的な態度にはA君なりの理由があるため、発言の理由を尋ねることは、看護師の対応として適切です。

選択肢2. A君ではなく母親から病状を聴取する。

×:不適切

A君は自分自身の症状を説明できるため、母親から病状を聴取することは、対応として適切ではありません。

選択肢3. 母親への態度は問題行動であるとA君に忠告する。

×:不適切

母親への態度について、A君の思いを聞くことが大切であり、忠告することは対応として適切ではありません。

選択肢4. 親子関係に問題があるのではないかと母親に伝える。

×:不適切

A君は11歳で反抗期であると考えられます。親子関係に問題があるのではないかと母親に伝えることは、対応として適切ではありません。

参考になった数1

02

この問題のポイントは、以下の通りです。

A君は、医師や看護師による問診には素直に答えているが母親には反抗的な態度をとっていることと、11歳という年齢であることです。

では問題を見ていきましょう。

選択肢1. A君に発言の理由を尋ねる。

A君は11歳であり、医師や看護師による問診には素直に答えていることから、治療や入院の必要性は理解できていると考えられます。

反抗的な態度を取っていることには理由があると思われるので、A君に発言の理由を尋ねることは適切です。

選択肢2. A君ではなく母親から病状を聴取する。

A君は11歳であり、医師や看護師による問診には素直に答えていることから、直接病状を聴取することは出来ます。よって、A君に病状を聴取することが適切です。

選択肢3. 母親への態度は問題行動であるとA君に忠告する。

A君は11歳であり、思春期になります。思春期の子供は、親や他の権威に対して反抗的な態度を示すことがあります。これは、アイデンティティの確立への過程の一部です。

まずは、A君に発言の理由を尋ねることが適切であり、問題行動であると忠告することは適切ではありません。

選択肢4. 親子関係に問題があるのではないかと母親に伝える。

思春期では、アイデンティティの確立への過程の一部として、親や他の権威に対して反抗的な態度を示すことがあります。

まずは、A君に発言の理由を尋ねることが適切であり、親子関係に問題があるのではないかと母親に伝えることは適切ではありません。

まとめ

小児の成長発達段階を理解しておくと、それにあった看護を考えることが出来ます。

参考になった数0