看護師の過去問
第113回
午前 問44

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問題

看護師国家試験 第113回 午前 問44 (訂正依頼・報告はこちら)

尋常性乾癬(psoriasis vulgaris)の患者への説明で正しいのはどれか。
  • 患部に日光を当てない。
  • 搔痒感があるときは患部を温める。
  • 機械的刺激が加わらないよう患部を覆う。
  • 落屑が多いときは蛋白質の摂取を減らす。

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この過去問の解説 (3件)

01

乾癬は5つの分類がありますが、

その内、約9割は尋常性乾癬が占めています。

 

原因不明の疾患で、
主な症状は、「紅斑「浸潤・肥厚」「鱗屑」「落屑」です。


治療は塗り薬、内服薬、注射、光線療法があります。


皮膚症状の悪化防止と、症状緩和の目的で
患者さんが日常生活で工夫できることについて指導が大切です。

選択肢1. 患部に日光を当てない。

×:

日光(紫外線)に尋常性乾癬による発疹を抑える効果がある為、

適度な日光浴は効果的ですが、個人差により悪化する場合もある為、

過度な日光浴は控えた方が望ましいです。

選択肢2. 搔痒感があるときは患部を温める。

×:

温めることで瘙痒感が増強する為、

冷やした方が瘙痒感には効果があります。

選択肢3. 機械的刺激が加わらないよう患部を覆う。

〇:

擦ったり掻きむしると悪化する為、

皮膚に刺激が加わらないよう患部を覆うことは効果的です。

選択肢4. 落屑が多いときは蛋白質の摂取を減らす。

×:

厳密な食事制限は必要ありませんが、

栄養バランスがよくカロリーや脂質を控えた食事が適しています。
 

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02

尋常性乾癬(psoriasis vulgaris)は、慢性の炎症性皮膚疾患であり、

皮膚の赤みや鱗屑(落屑)が特徴的です。

この疾患の管理では、適切なスキンケアや生活習慣の見直しが重要です。

患者への説明では、疾患特有の症状やケア方法を正確に伝えることが求められます

それでは各選択肢を確認していきます。

選択肢1. 患部に日光を当てない。

日光(紫外線)は、尋常性乾癬の症状を軽減することが知られています。

そのため、医師の指示のもとで適切な日光浴や光線療法が推奨される場合があります。

「日光を当てない」とする説明は誤りです。

選択肢2. 搔痒感があるときは患部を温める。

患部を温めると炎症や搔痒感が悪化する可能性があります。

むしろ、冷却することで痒みを軽減できる場合があるため、この説明は不適切です。

選択肢3. 機械的刺激が加わらないよう患部を覆う。

尋常性乾癬では、患部に機械的刺激が加わると「ケブネル現象」と呼ばれる新たな病変が生じる可能性があります。

そのため、刺激を避けるよう患部を覆うことは適切なアドバイスです。

この選択肢が正解です。

選択肢4. 落屑が多いときは蛋白質の摂取を減らす。

尋常性乾癬では、落屑により皮膚のターンオーバーが早まり、

体内の蛋白質が消耗されることがあります。

適切な蛋白質の摂取は、皮膚の健康維持に必要です。

蛋白質の摂取を減らすという説明は不適切です。

 

まとめ

尋常性乾癬の患者への説明として正しいのは「機械的刺激が加わらないよう患部を覆う」です。

日光を避ける、患部を温める、蛋白質の摂取を減らすといった説明は誤りであり、

症状を悪化させる可能性があります。

患者には適切なスキンケアや栄養管理について説明し、症状の緩和を目指すことが重要です。

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03

尋常性乾癬(psoriasis vulgaris)の患者への説明で正しいのは、「機械的刺激が加わらないよう患部を覆う」です。

乾癬の患部は刺激により症状が悪化しやすいため、摩擦や圧迫などの機械的刺激を避け、皮膚を保護することが重要です。

 

選択肢1. 患部に日光を当てない。

乾癬の治療には紫外線療法が用いられることもあり、適度な日光に当てることは有効とされています。

特に紫外線B波(UVB)は、乾癬の症状改善に役立つことがあり、適度な日光浴が推奨される場合もあります。

ただし、過度に当てると皮膚刺激になるため、医師の指示に従った適切な日光浴が必要です。

 

選択肢2. 搔痒感があるときは患部を温める。

乾癬の患部を温めると、血流が増して搔痒感(かゆみ)が増すことがあるため、温めることは適切ではありません。

むしろ、かゆみが強い場合には、患部を冷やすことでかゆみを緩和できることがあります。

温熱はかゆみを悪化させる可能性があるため注意が必要です。

 

選択肢3. 機械的刺激が加わらないよう患部を覆う。

乾癬の患部は、摩擦や圧迫などの機械的刺激によって炎症が悪化しやすく、刺激を避けることが症状の安定に重要です。

覆うことで患部を保護し、症状が悪化しないようにするのが適切なケアです。

 

選択肢4. 落屑が多いときは蛋白質の摂取を減らす。

乾癬では皮膚のターンオーバーが通常よりも早く、皮膚からのたんぱく質消耗が多くなります。

そのため、むしろ蛋白質の摂取が必要であり、減らすことは適切ではありません。

十分な蛋白質を摂取することで、皮膚を保つ助けになります。

 

まとめ

尋常性乾癬の患者には、機械的刺激を避けるために患部を覆い、適切な皮膚保護を行うことが重要です。

また、日光浴や栄養面についても、正しい知識のもとでの管理が求められます。

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