看護師 過去問
第113回
問194 (午後 問74)
問題文
止血後の線維素溶解(線溶)に関係するのはどれか。
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問題
看護師試験 第113回 問194(午後 問74) (訂正依頼・報告はこちら)
止血後の線維素溶解(線溶)に関係するのはどれか。
- カルシウムイオン
- フィブリノゲン
- プラスミノゲン
- プロトロンビン
- セロトニン
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は、「プラスミノゲン」です。
血液凝固による止血完了後に、血管壁の修復が始まり、
完了した時点で、凝固した血栓が取り除かれる過程を繊維素溶解(線溶)と呼びます。
誤った解答です。
カルシウムイオンは血液凝固の過程で必要な要素ですが、
繊維素溶解には関与していません。
誤った解答です。
フィブリノゲンは、肝臓で生成されるタンパク質です。
血液凝固の最終過程で、トロンビンがフィブリノゲンに作用し、
網目状のフィブリンに変化、血球がからみつくことによって血液凝固が完了します。
繊維素溶解には関与していません。
正しい解答です。
プラスミノゲンは、血漿中にあるタンパク質です。
繊維素溶解の過程のなかで、
組織プラスミノゲン活性化因子によって、活性化プラスミンに変わり、
凝固した血液を溶解します。
誤った解答です。
プロトロンビンは、肝臓で生成され、トロンビンに変化します。
血液凝固の中心的な役割を担っていますが、繊維素溶解には関与していません。
誤った解答です。
セロトニンは、小腸や脳内で作られる神経伝達物質です。
血小板中に取り込まれると、血小板凝集を促進して、
血管収縮により血液凝固や止血に関与します。
繊維素溶解とは、直接関係がありません。
プラスミノゲン以外の選択肢は、血液凝固に重要な役割を果たしていますが、
止血後の線維素溶解(線溶)には直接関与しません。
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02
止血後の線維素溶解(線溶)に関係するのは、「プラスミノゲン」です。
プラスミノゲンは、線溶系において重要な物質で、活性化されてプラスミンとなり、血栓を溶解する作用を持っています。
カルシウムイオンは、血液凝固過程のさまざまな段階に必要な因子であり、凝固因子を活性化して血栓形成を促進します。
フィブリノゲンは、血液凝固過程でトロンビンの作用によってフィブリンに変わり、血栓を形成する材料となるタンパク質です。
線溶ではフィブリンが分解されますが、フィブリノゲンは線溶に関与しません。
プラスミノゲンは、線溶の過程で重要な物質で、活性化されてプラスミンになります。
プラスミンは、血栓を構成するフィブリンを分解して血栓を溶解し、血管を再開通させる働きを持つため、線溶に関与します。
プロトロンビンは、血液凝固過程においてトロンビンに変換され、フィブリノゲンをフィブリンに変える働きを持つタンパク質です。
凝固には重要ですが、線溶には関与しません。
セロトニンは、血小板から放出される物質で、血管収縮作用や血小板の凝集促進に関与しますが、線溶には関わりません。
止血後の線溶において、プラスミノゲンは重要な役割を果たします。
プラスミノゲンがプラスミンに変わり、フィブリンを分解して血栓を溶解することで、血管が再開通します。
他の選択肢は、主に凝固過程や血小板機能に関わる物質です。
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03
正解はプラスミノゲンです。
繊維素溶解とは、二次止血において形成されたフィブリン血栓を溶解する作用のことをいいます。
解説は以下の通りです。
カルシウムイオンは血液凝固因子の一つで、凝固因子Ⅳに該当します。プロトロンビン(凝固因子Ⅱ)をトロンビンに変換させる作用を持ちます。
フィブリノゲンは血液凝固因子の一つで、凝固因子Ⅰに該当します。トロンビンの作用によってフィブリンに変換され、網状に血小板血栓を覆うことで止血を完了させます。フィブリンによる止血を二次止血といいます。
プラスミノゲンはプラスミンの前駆物質で、プラスミノゲンアクチベータによりプラスミンに変換されます。プラスミンはフィブリン血栓を溶解する作用を持ちます。
プロトロンビンは血液凝固因子の一つで、凝固因Ⅱに該当します。出血が起こった際にカルシウムイオン、プロトロンビナーゼ複合体によりトロンビンに変換され、フィブリノゲンをフィブリンに変換させます。
セロトニンは神経伝達物質の一つです。中脳で生産され、視床下部で分泌調整がされており、主な作用は自律神経の調節ですが、血小板凝集作用もあります。
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