看護師 過去問
第113回
問197 (午後 問77)

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問題

看護師試験 第113回 問197(午後 問77) (訂正依頼・報告はこちら)

外傷や風邪で発熱し、解熱するまでの体温のセットポイントと実際の体温(核心温度)の変化の例を図に示す。
全身のふるえが起こるのはどれか。
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この過去問の解説 (2件)

01

正解は、「②」です。
 

感染症などで発熱するときには、発熱物質(プロスタグランジン)が生成され、
体温調節中枢のセットポイントを上昇させます。
視床下部は、熱放射の減少・熱産生の増加を引き起こし、
このセットポイントに来るように体温を上昇させます。

高熱期を維持した後、発熱物質の消失により、セットポイントが低下し、

体温が合致するように熱放射の増加が起こって解熱します。
 

熱産生を増加させるために起こる全身のふるえを、「シバリング」や「悪寒戦慄」と呼びます。
 

選択肢1. ①

誤った解答です。
①の時点では、セットポイントも体温も変化がないため、
全身のふるえは起こりません。

選択肢2. ②

正しい解答です。
セットポイントが上昇した直後は、体温を上昇させるために、

筋肉を収縮させて熱を産生します。

 

選択肢3. ③

誤った解答です。
高熱を維持している間は、熱の産生と放散が均一になり、
全身のふるえは消失します。

選択肢4. ④

誤った解答です。
セットポイントが低下すると、それに合わせ発汗などで熱放射を行い、体温も低下します。
全身のふるえは起こりません。

選択肢5. ⑤

誤った解答です。
平熱となり、全身のふるえは起こりません。

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02

全身のふるえ(シバリング)が起こるのは、図中の「②」の段階です。

この段階では、体温のセットポイントが上昇し、体が設定された新しい温度(セットポイント)に達するために熱を産生しようとする過程で、全身の筋肉がふるえ(シバリング)を起こして熱を作り出します。

 

選択肢1. ①

この段階では、体温のセットポイントが正常値にあります。

まだセットポイントが上昇していないため、体温は平常値に維持されており、ふるえは起こりません。

 

選択肢2. ②

セットポイントが上昇し、体が新しい設定温度に達しようとする段階です。

このとき、熱を産生するために筋肉が収縮してふるえが起こります。

これがシバリングで、体温を上昇させるための重要な反応です。

 

選択肢3. ③

体温がセットポイントに到達し、安定している段階です。

このとき、ふるえは収まり、発熱のピークに達しています。

ここでは体温調節のメカニズムがセットポイントに基づいて働いていますが、熱産生が大きく行われることはありません。

 

選択肢4. ④

セットポイントが低下し、体温が下がり始める段階です。

この段階では、余分な熱を放散するために皮膚血管の拡張や発汗などが見られますが、ふるえは起こりません。

 

選択肢5. ⑤

体温が正常値に戻り、熱放散も収まり、体温調節が平常通りの状態になります。

この段階でもふるえは見られません。

 

まとめ

全身のふるえ(シバリング)は、体温のセットポイントが上昇して体温を上げようとする②の段階で起こります。

この反応は、体が新しい設定温度に適応するための自然な生理的過程です。

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