看護師 過去問
第113回
問198 (午後 問78)
問題文
胃癌(gastric cancer)の胃切除術後5年ほどで欠乏し貧血を起こさせるのはどれか。
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
看護師試験 第113回 問198(午後 問78) (訂正依頼・報告はこちら)
胃癌(gastric cancer)の胃切除術後5年ほどで欠乏し貧血を起こさせるのはどれか。
- ビタミンA
- ビタミンB1
- ビタミンB12
- ビタミンC
- ビタミンK
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (2件)
01
正解は、「ビタミンB12」です。
ビタミンB12は、胃で分泌される内因子と結合して小腸で吸収されるため、
胃癌による胃切除後では内因子の分泌が低下し、
巨赤芽球性貧血が起こることがあります。
定期的な血液検査と、必要時には薬剤による補填療法が行われます。
誤った解答です。
ビタミンAは、脂溶性ビタミンで、
視覚機能の維持や皮膚・粘膜の健康維持、免疫機能の強化に関与しています。
脂質は胃では消化されず、胃切後の貧血とは、関係がありません。
誤った解答です。
ビタミンB1は、水溶性ビタミンで、
エネルギー代謝に関与し、正常な神経機能を維持する働きがあります。
胃切後に欠乏するわけではなく、貧血の原因にはなりません。
正しい解答です。
ビタミンB12は、水溶性ビタミンで、
赤血球の生成に必須で、末梢神経の修復を助ける働きがあります。
欠乏すると貧血や末梢神経障害をきたすことがあります。
誤った解答です。
ビタミンCは、水溶性ビタミンで、コラーゲンの生成に必須です。
腸管の鉄吸収を促進する働きがあるため、
欠乏すると二次的に貧血が起こることがありますが、
胃癌の胃切徐後、典型的に起こるわけではありません。
誤った解答です。
ビタミンKは、脂溶性ビタミンで、
血液凝固因子の生成に必須で、欠乏すると出血傾向につながります。
胃切後の貧血には直結しません。
胃癌による胃切後には、内因子の分泌低下によりビタミンB12の欠乏が起こりますが、
ビタミンB12は肝臓に多量に貯留されているため、術後約5年が経過したころに、
起こりやすといわれています。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
02
胃癌の胃切除術後5年ほどで欠乏し、貧血を起こさせるのは、「ビタミンB12」です。
ビタミンB12は胃で分泌される内因子と結合することで吸収されますが、胃切除により内因子の分泌が低下するため、ビタミンB12の吸収障害が起こり、欠乏性貧血(悪性貧血)を引き起こします。
ビタミンAは脂溶性ビタミンで、視力や免疫機能に重要な役割を果たしますが、胃切除に特異的に影響を受けるわけではありません。
脂質の吸収障害がなければ通常は欠乏しにくいため、貧血の原因にはなりません。
ビタミンB1(チアミン)は炭水化物代謝に関与し、欠乏すると脚気やウェルニッケ脳症を引き起こすことがありますが、胃切除後に特異的に欠乏するわけではありません。
貧血との直接的な関係もありません。
ビタミンB12は赤血球の形成に不可欠なビタミンです。
胃切除術後、内因子の分泌が減少するため、ビタミンB12の吸収が障害され、数年後に欠乏することがあります。
この欠乏によって巨赤芽球性貧血が発生し、倦怠感やしびれなどの症状を引き起こします。
したがって、胃切除術後にはビタミンB12の補充が必要となる場合があります。
ビタミンCは水溶性ビタミンで、抗酸化作用やコラーゲンの合成に関与します。
欠乏すると壊血病の原因となりますが、胃切除術後に特異的に不足するわけではなく、貧血の主な原因にはなりません。
ビタミンKは脂溶性ビタミンで、血液凝固因子の合成に必要です。
欠乏すると出血傾向が見られますが、胃切除後に特異的に欠乏するわけではありません。
胃切除術後に貧血を引き起こす可能性が高いのは、ビタミンB12の欠乏によるものです。
胃切除後には内因子の減少によるビタミンB12の吸収障害が起きるため、定期的な血液検査と必要に応じたビタミンB12の補充が重要です。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
前の問題(問197)へ
第113回 問題一覧
次の問題(問199)へ