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司法書士の過去問 平成27年度 (旧)平成27年度 問23

問題

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遺産分割等に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし誤っているものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。


ア 貸金債務についての連帯債務者の一人が死亡しその相続人が数人ある場合、当該相続人らは、被相続人の債務の分割されたものを承継し、各自その承継した範囲において、本来の債務者とともに連帯債務者となる。

イ 被相続人は、遺言で、相続開始の時から5年を超えない期間を定めて、遺産の分割を禁ずることができる。

ウ 共同相続人の間で成立した遺産分割協議は、詐害行為取消権行使の対象となり得ない。

エ 相続開始後、遺産である不動産について、共同相続人の一人からその持分の譲渡を受け、その旨の登記を経た第三者は、その後に行われた遺産分割により当該不動産の所有権を全て取得することとされた他の共同相続人に対し、自己の持分を主張することができる。

オ 共同相続人間において遺産分割の協議が成立した場合に、相続人の一人が他の相続人に対してその協議において負担した債務を履行しないときは、当該他の相続人は、債務不履行を理由としてその協議を解除することができる。
   1 .
アウ
   2 .
アエ
   3 .
イエ
   4 .
イオ
   5 .
ウオ
( 平成27年度 司法書士試験 問23 )
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この過去問の解説 (3件)

9
ア 〇
 相続により金銭債務は当然に分割され、連帯債務の場合は、分割された債務の範囲において、本来の債務者とともに連帯債務者となります。

イ 〇
 遺言による遺産分割の禁止は、相続開始の時から5年を超えない期間内で、定めることができます。

ウ ×
 共同相続人の間で成立した遺産分割協議は、その性質上、財産権を目的とする法律行為であるとされ、詐害行為取消権の対象となり得ます。

エ 〇
 法定相続分を譲り受けた第三者と、遺産分割協議で不動産の所有権をすべて取得することとされた共同相続人とは、対抗関係となりますので、その所有権の帰属は登記の先後によって決まります。

オ ×
 遺産分割協議は、債務不履行により解除することはできません。

付箋メモを残すことが出来ます。
5
正解は 5 です。

誤っている選択肢はウとオなので、5が正解です。

各選択肢の解説は、以下のとおりです。

ア. 判例は、連帯債務者の一人が死亡した場合においても、その相続人らは、被相続人の債務の分割されたものを承継し、各自その承継した範囲内において、本来の債務者と共に連帯債務者となる、としています(最高裁昭和34年6月19日判決)。従って、本選択肢は正しいです。

イ. 民法908条では、被相続人は、遺言で、遺産の分割の方法を定め、若しくはこれを定めることを第三者に委託し、又は相続の開始の時から5年を超えない期間を定めて、遺産の分割を禁じることができる、と規定しています。従って、本選択肢は正しいです。

ウ. 判例は、共同相続人間で成立した遺産分割協議は、詐害行為取消権の対象となり得る、としています(最高裁平成11年6月11日判決)。従って、本選択肢は誤りです。

エ. 遺産の分割は、相続の開始時に遡って効力を生じます。ただし、第三者の権利を害することはできません(民法909条但書参照)。従って、本選択肢は正しいです。

オ. 判例は、共同相続人間において遺産分割協議が成立した場合に、相続人の一人が他の相続人に対して協議において負担した債務を履行しない時であっても、他の相続人は債務不履行による遺産分割協議の解除をすることはできない、としています(最高裁平成元年2月9日判決参照)。従って、本選択肢は誤りです。

4
ア正
その通り。連帯債務者の一人が死亡すると、その相続人は債務の分割されたものを承継し連帯債務者となります。
 
イ正
被相続人の遺言で遺産分割を禁じることが出来ます。5年を超えない期間をさだめなければなりません。

ウ誤
判例は共同相続人間でした遺産分割協議は423条の詐害行為取消権の対象になるとしています。

エ正
相続開始後に第三者は登記を受けているので他の共同相続人に対して対抗することが出来ます。

オ誤
一度成立した遺産分割協議を債務不履行を理由に解除することはできません。

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