司法書士の過去問
平成26年度
午後の部 問42
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問題
平成26年度 司法書士試験 午後の部 問42 (訂正依頼・報告はこちら)
執行文付与に対する異議の訴え、請求異議の訴え、第三者異議の訴え及び配当異議の訴え(以下「各種異議の訴え」という。)に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものは、幾つあるか。
ア 債務者は、執行文付与に対する異議の訴えを提起することができない。
イ 債務者は、請求異議の訴えを提起することができない。
ウ 債務者は、第三者異議の訴えを提起することができない。
エ 債務者は、配当異議の訴えを提起することができない。
オ 各種異議の訴えが適法に提起されたときは、当事者は、裁判所において口頭弁論をしなければならない。
ア 債務者は、執行文付与に対する異議の訴えを提起することができない。
イ 債務者は、請求異議の訴えを提起することができない。
ウ 債務者は、第三者異議の訴えを提起することができない。
エ 債務者は、配当異議の訴えを提起することができない。
オ 各種異議の訴えが適法に提起されたときは、当事者は、裁判所において口頭弁論をしなければならない。
- 1個
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この過去問の解説 (3件)
01
正しい選択肢はオの1個なので、1が正解です。
各選択肢の解説は、以下のとおりです。
ア. 債務者は、執行文付与に対する異議の訴えを提起することができるので、本選択肢は誤りです。
イ. 債務者は請求異議の訴えを提起することができるので、本選択肢は誤りです。
ウ. 債務者の固有財産に差押えがなされた場合、債務者は第三者の地位に立つのであり、第三者異議の訴えを提起できます。従って、本選択肢は誤りです。
エ. 債務者は、配当異議の訴えを提起することができるので、本選択肢は誤りです。
オ. 民事執行法4条は、執行裁判所のする裁判は、任意的口頭弁論である旨を規定しています。執行文付与に対する異議の訴え及び請求異議に訴えは、執行裁判所に管轄はなく、通常訴訟手続きによって行われ、口頭弁論は必要的になります。従って、本選択肢は正しいです。
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02
ア誤
民事執行法34条より、債務者は執行分付与に対する異議の訴えを提起することができます。
イ誤
民事執行法35条より債務者は請求異議の訴えを提起することができます。
ウ誤
民事執行法38条1項より債務者は異議の訴えを提起することができます。
エ誤
民事執行法90条。配当異議の申出をした債権者及び執行力のある債務名義の正本を有しない債権者に対し配当異議の申出をした債務者は配当異議の訴えを提起しなければなりません。
オ正
その通り。民事執行法4条。各種異議の訴えが適法に提起されたときは、当事者は裁判所において口頭弁論をしなければなりません。
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03
ア 誤り
執行文が付与された場合において、債権者の証明すべき事実の到来したこと又は債務名義に表示された当事者以外の者に対し、若しくはその者のために強制執行をすることができることについて異議のある債務者は、その執行文の付された債務名義の正本に基づく強制執行の不許を求めるために、執行分付与に対する異議の訴えを提起することができます(民事執行法34条1項)。
イ 誤り
債務名義に係る請求権の存在又は内容について異議のある債務者は、その債務名義による強制執行の不許を求めるために、請求異議の訴えを提起することができます(民事執行法35条1項)。
ウ 誤り
強制執行の目的物について所有権その他目的物の譲渡又は引渡しを妨げる権利を有する第三者は、債権者に対し、その強制執行の不許を求めるために、第三者異議の訴えを提起することができます(民事執行法38条1項)。
第三者異議の訴えは、原則として、債務者以外の第三者に認められている訴えの類型ですが、たとえば、限定承認をした相続人が自己の固有財産に対して強制執行を受けた場合は、第三者異議の訴えが認められる可能性があります。
エ 誤り
執行力のある債務名義の正本を有しない債権者に対し配当異議の申出をした債務者は、配当異議の訴えを提起しなければなりません(民事執行法90条1項)。
オ 正しい
各種異議の訴えは、通常訴訟の手続きによって行われますので、管轄は執行裁判所ではありません(民事執行法4条参照)。
したがって、口頭弁論は任意的でなく必要的になります。
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