司法書士の過去問
平成26年度
午後の部 問60
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問題
平成26年度 司法書士試験 午後の部 問60 (訂正依頼・報告はこちら)
登記事項の証明等に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものは、幾つあるか。
ア 電子情報処理組織を使用して交付の請求をした登記事項証明書は、送付の方法により受領することができるほか、請求者が指定した登記所で受領することもできる。
イ 登記事項証明書の交付を請求する場合において、信託目録に記録された事項について証明を求める旨が請求情報の内容とされていないときは、当該事項の記載が省略された登記事項証明書が交付される。
ウ 所有権の保存の登記が記録されている甲区1番の部分のみを記載事項とする登記事項証明書の交付を請求することはできない。
エ 承役地についてする地役権の設定の登記の添付情報として提供された地役権図面の一部の写しの交付を請求することができる。
オ 質権の設定の登記の添付情報として提供された市区町村長作成の印鑑に関する証明書の写しの交付を請求することはできない。
ア 電子情報処理組織を使用して交付の請求をした登記事項証明書は、送付の方法により受領することができるほか、請求者が指定した登記所で受領することもできる。
イ 登記事項証明書の交付を請求する場合において、信託目録に記録された事項について証明を求める旨が請求情報の内容とされていないときは、当該事項の記載が省略された登記事項証明書が交付される。
ウ 所有権の保存の登記が記録されている甲区1番の部分のみを記載事項とする登記事項証明書の交付を請求することはできない。
エ 承役地についてする地役権の設定の登記の添付情報として提供された地役権図面の一部の写しの交付を請求することができる。
オ 質権の設定の登記の添付情報として提供された市区町村長作成の印鑑に関する証明書の写しの交付を請求することはできない。
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この過去問の解説 (3件)
01
正しい選択肢はア、イ、エ、オの4個なので、4が正解となります。
各選択肢の解説は、以下のとおりです。
ア. 不動産登記規則194条3項は、登記事項証明書の交付の請求は、法務大臣の定めるところにより、請求情報を電子情報処理組織を使用して登記所に提供する方法によってすることができる。この場合において、登記事項証明書を登記所で受領しようとするときは、その旨を請求情報の内容としなければならない、と規定しています。従って、本選択肢は正しいです。
イ. 不動産登記規則197条3項は、登記事項証明書を作成する場合において、共同担保目録又は信託目録に記載された事項について証明を求める旨が請求情報の内容とされていないときは、共同担保目録又は信託目録に記録された事項の記載を省略する旨を定めています。従って、本選択肢は正しいです。
ウ. 不動産登記規則196条1号3号は、何区何番事項証明書が請求された場合には、権利分の相当区に記録されている事項のうち、請求に係る部分が登記事項証明書の記載事項となる旨を定めています。従って、所有権の保存の登記が記録されている甲区1番の部分のみを記載事項とする登記事項証明書の交付を請求することができるので、本選択肢は誤りです。
エ. 不動産登記法121条1項は、何人も、登記官に対して、手数料を納付して、登記簿の付属書類のうち、政令で定める図面の全部又は一部の写しの交付を請求することができる旨を規定しています。政令で定める図面とは、土地所在図、地積測量図、地役権図面、建物図面及び各階平面図のことを指します。従って、本選択肢は正しいです。
オ. 不動産登記法121条2項は、何人も、登記官に対して、手数料を納付して、登記簿の付属書類の閲覧を請求することができる、と規定しています。ただし、不動産登記法121条1項の図面以外のものについては、請求人が利害関係をゆする部分に限る、としています。土地所在図、地積測量図、地役権図面、建物図面及び各階平面図については、不動産登記法121条1項の規定によって交付請求できますが、それ以外の登記簿の付属書面は、閲覧を請求できるに留まります。従って、本選択肢は正しいです。
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02
電子情報処理組織を使用して交付の請求をした登記事項証明書は請求者が指定した登記所での受領もできます。
イ正
原則として信託目録に記録された事項は省略さえれます。
ウ誤
一部分のみを記載事項とする登記事項の交付を請求することができる。
エ正
地役権図面の一部の写しの交付を請求することができます。
オ正
印鑑証明書の写しの交付請求はできません。
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03
ア 正しい
登記事項証明書の交付の請求は、請求情報を電子情報処理組織を使用して登記所に提供する方法によってすることができ、この場合において、登記事項証明書を登記所で受領する旨を請求情報の内容とすれば、請求者が指定した登記所で受領することができます(不動産登記規則194条3項)。
イ 正しい
登記事項証明書を作成する場合において、信託目録に記録された事項について証明を求める旨が請求情報の内容とされていないときは、当該事項の記載が省略された登記事項証明書が交付されます(不動産登記規則197条3項)。
ウ 誤り
「何区何番事項証明書」が請求された場合、登記事項証明書の記載事項は、権利部の相当区に記録されている事項のうち請求に係る部分となります(不動産登記規則196条1項3号)。したがって、所有権の保存の登記が記録されている甲区1番の部分のみを記載事項とする登記事項証明書の交付を請求することは可能です。
エ 正しい
何人も、登記官に対し、登記簿の附属書類のうち政令で定める図面の全部又は一部の写しの交付を請求することができます(不動産登記法121条1項)。
ここでいう「政令で定める図面」とは、土地所在図、地積測量図、地役権図面、建物図面及び各階平面図を指します(不動産登記令21条1項)。
オ 正しい
何人も、登記官に対し、登記簿の附属書類のうち政令で定める図面の全部又は一部の写しの交付を請求することができますが(不動産登記法121条1項)、ここでいう「政令で定める図面」に印鑑に関する写しの証明書は含まれません。
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