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司法書士の過去問 平成28年度 午後の部 問52

問題

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不動産登記の書面申請における印鑑に関する証明書の添付に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。


ア  甲土地の所有権の登記名義人Aの住所がX、Y、Zと順次移転している場合において、登記記録上のAの住所がXからZへと変更されているときは、Aの住所がYと記載されている発行後3か月以内の印鑑に関する証明書は、Aの住所がX、Y、Zと順次移転したことを証する市町村長の証明書を併せて提供しても、甲土地についてAを登記義務者とする登記の申請の添付情報とすることができない。

イ  日本に居住する外国人Aが甲土地の所有権の登記名義人であるとき、Aが居住している市の長が発行したAの印鑑に関する証明書は、甲土地についてAを登記義務者とする登記の申請の添付情報とすることができない。

ウ  甲土地の所有権の登記名義人が地方自治法第260条の2第1項の認可を受けた地縁による団体である場合には、当該認可をした市の長が発行した当該団体の代表者の印鑑に関する証明書は、甲土地について当該団体を登記義務者とする所有権の移転の登記の申請の添付情報とすることができる。

エ  Aが所有権の登記名義人である甲土地について、Aを債務者とする抵当権が設定されている場合において、Aの債務をBが引き受けたときは、登記識別情報を提供した上でする当該抵当権の債務者を変更する登記の申請に際して、Aの印鑑に関する証明書を添付情報とすることを要しない。

オ  台風などの災害が発生し、登記所の事務が1か月間停止した場合には、登記義務者の印鑑に関する証明書としての有効期間は1か月間伸長される。

(参考)
地方自治法
第260条の2町又は字の区域その他市町村内の一定の区域に住所を有する者の地縁に基づいて形成された団体(以下本条において「地縁による団体」という。)は、地域的な共同活動のための不動産又は不動産に関する権利等を保有するため市町村長の認可を受けたときは、その規約に定める目的の範囲内において、権利を有し、義務を負う。
2〜17  (略)
   1 .
アイ
   2 .
アオ
   3 .
イウ
   4 .
ウエ
   5 .
エオ
( 平成28年度 司法書士試験 午後の部 問52 )
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この過去問の解説 (3件)

7
正解は 4 です。

正しい選択肢はウ及びエで、4が正解となります。

各選択肢の解説は、以下のとおりです。

ア. 先例は、所有権登記名義人甲の住所がA、B、Cと移転した場合に、AからCへの住所変更登記を受けた後、登記義務者の印鑑証明書に住所Bと記載したものと、住所をA、B、Cと順次移転したことを証する市区町村長の書面を添付して右の者を登記義務者とする登記の申請があった時は、当該申請は、便宜受理される、としています(昭和41年1月22日付民甲283)。従って、本選択肢は誤りです。

イ. 先例は、日本に居住する外国人が不動産の所有権登記名義人である場合において、当該外国人が居住している市の長が発行した印鑑証明書は、当該外国人を登記義務者とする登記の申請の添付情報とすることができる、としています(昭和35年4月2日付民甲787)。従って、本選択肢は誤りです。

ウ. 先例は、自治省行政局長から各都道府県知事あてに示達された「認可地縁団体印鑑登録証明書事務取扱要領」に準拠して各市町村において制定される条例に基づいて発行された地方自治法260条の2第1項の認可を受けた地縁団体の代表者についての印鑑証明書については、当該団体を登記義務者とする所有権移転登記における添付情報とすることができる、としています(平成4年5月20日付民甲1123)。従って、本選択肢は正しいです。

エ. 先例は、登記義務者の登記識別情報を提供して抵当権者の債務者の変更登記を申請する場合、当該登記義務者の印鑑証明書の添付を要しない、としています(昭和30年5月30日付民甲1123)。従って、本選択肢は正しいです。

オ. 先例は、台風被害等により登記所が事務停止をした場合であっても、作成後3カ月を経過した印鑑証明書の有効期間について、事務停止期間を控除して取り扱う特例は認められない、としています(昭和34年12月16日付民甲2906)。従って、本選択肢は誤りです。


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3
正しい肢はウとエで4が正解です。

ア. 住所変更の遍歴を証する情報の提供があれば申請は可能です。

イ. 外国人でも印鑑登録をしていれば、その印鑑に係る印鑑証明書を提出して登記申請を行うことができます。

ウ. 先例によると、当該団体の代表者の印鑑に関する証明書を、本件土地についての当該団体を登記義務者とする所有権の移転の登記の申請の添付情報とすることができます。

エ. 原則通りに考えれば義務者の印鑑証明書が必要なケースですが、抵当権の債務者変更の場合は例外的に不要になります。

オ. 災害によっても有効期間が延長されることはありません。

2
正解は4です。

ア…誤りです。甲土地の所有権登記名義人Aの住所をX、Y、Zと移転した後、住所をXからZへと移転する登記がなされているときは、住所をYとするAの印鑑証明書と、住所をX、Y、Zへと順次移転したことを証する市町村長の発行した証明書を添付してAを甲土地の登記義務者とする申請があったときは、便宜受理できるとされます(昭41・1・22民甲第283号民事局長回答)。

イ…誤りです。印鑑を使用している外国人が、申請書または委任状に署名捺印の上、日本における居住地市区町村長発行の印鑑証明書を添付して登記申請があった場合、署名証明書の提出がなくとも受理するのが相当であるとされています(昭35・4・2民甲787号民事局長回答)。印鑑登録をしていない者については、署名証明書が必要となります。

ウ…正しいです。いわゆる認可地縁団体は、権利能力なき団体と異なり、法人として認められます。よって、当該団体の代表者は、法人の代表者としての資格を有します。したがって、当該団体の代表者の印鑑証明書は、団体を登記義務者とする申請書の印鑑証明書として使用できます(平4・5・20民三2430号)。

エ…正しいです。債務引受を行う場合、債務者の変更の登記を行います。債務者の変更の登記の申請には、登記義務者の印鑑証明書の添付を必要としません(昭30・5・30民甲1123号)。ただし、不動産登記法22条のただし書により、登記識別情報を提供することなく、事前通知等により申請するときは、登記義務者の印鑑証明書が必要となります。

オ…誤りです。登記義務者が申請書に添付すべき印鑑証明書は、作成後3ヶ月以内のものであることを要します(不動産登記令16条3項)。登記所の都合による延長は認められていません。

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