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司法書士の過去問 令和2年度 午前の部 問11

問題

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次の対話は、不動産保存の先取特権に関する教授と学生との対話である。教授の質問に対する次のアからオまでの学生の解答のうち、正しいものの組合せは、どれか。

教授:今日は、AがBから、Bの所有する甲建物の価値を維持するための修繕を請け負い、その修繕を完了させたという事例を題材に、不動産保存の先取特権について考えてみましょう。
まず、Aが甲建物について不動産保存の先取特権の効力を保存するためには、修繕を始める前に登記をする必要がありますか。
学生:ア  はい。Aが不動産保存の先取特権の効力を保存するためには、甲建物の修繕を始める前に登記をしなければなりません。
教授:それでは、Aが甲建物の修繕をした後に、Cも甲建物について修繕をし、AとCのいずれもが甲建物に対して不動産保存の先取特権を有している場合には、Aの先取特権はCの先取特権に優先しますか。なお、AもCも甲建物について不動産保存の先取特権の効力を保存するために必要な登記をしたものとします。
学生:イ  同一の目的物について不動産保存の先取特権を有する者が数人あるときは、先に登記をした者が後に登記をした者に優先するので、Aが先に登記をしていた場合には、Aの先取特権はCの先取特権に優先します。
教授:では、Aが修繕を始める前に、Dが甲建物について抵当権の設定を受け、その登記がされていた場合は、Aの先取特権はDの抵当権に優先しますか。なお、これからの質問でも、Aは甲建物について不動産保存の先取特権の効力を保存するために必要な登記をしたものとします。
学生:ウ  不動産保存の先取特権の登記をすれば、抵当権が先に登記されていた場合であっても先取特権が優先するので、Aの先取特権はDの抵当権に優先します。
教授:それでは、BがEに対して甲建物を売却して引き渡したときは、Aの不動産保存の先取特権は、消滅しますか。
学生:エ  はい。先取特権は、債務者がその目的物を第三取得者に引き渡した後はその物について行使することができませんので、Aの甲建物についての不動産保存の先取特権は消滅します。
教授:それでは、Aが甲建物の修繕費用についての請負代金債権をFに譲渡したときは、甲建物についての不動産保存の先取特権は、消滅しますか。
学生:オ  いいえ。被担保債権の譲渡があった場合には、新たな債権者に不動産保存の先取特権が移転しますので、甲建物についての不動産保存の先取特権は消滅しません。
   1 .
アイ
   2 .
アエ
   3 .
イオ
   4 .
ウエ
   5 .
ウオ
( 令和2年度 司法書士試験 午前の部 問11 )
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この過去問の解説 (3件)

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ア × 本肢の解説は条文そのままの文言であります。

不動産の保存の先取特権の効力を保存するためには、保存行為が完了した後直ちに登記をしなければならない。(民法337)

よって甲建物の修繕を始める前に登記をしなければならないとする点で、本肢は誤っています。

イ × 本肢を一言でまとめると、不動産保存の先取特権が競合する場合、後の保存者が前の保存者より優先します。

なぜなら、後に工事したほうが前の工事よりも価値が高いということです。(家は月日の流れとともにどんどん傷んできますから。)

つまり、2年前に外壁の塗装をした業者よりも1週間前に屋根の塗装をした業者のほうが優先して先取特権を行使できます。

ウ 〇 不動産保存の先取特権と、不動産工事の先取特権は抵当権に先立って行使することができます。

なぜなら、不動産保存行為や不動産工事をすると不動産の担保価値が上がります。不動産の担保価値が上がると抵当権者は嬉しいのです。

ちなみに不動産売買の先取特権は普通の抵当権と同様に先に登記したほうが優先します。

覚え方としては、不動産保存と不動産工事はブルーオーシャン。

不動産売買はレッドオーシャン。と覚えておきましょう。

エ × まず、先取特権の目的が不動産か動産かをチェックしましょう。それにより結論が異なります。

先取特権は、債務者がその目的である動産をその第三取得者に引き渡した後は、その動産について行使することができない。(民法333)

これに対し、不動産の先取特権は登記により公示されているから、不動産名義が第三者に移転していたとしても先取特権を行使することができます。

オ 〇 先取特権には随伴性があります。よって、先取特権で担保される債権が譲渡されればそれに伴い先取特権も移転します。

債権の譲受人の立場になって考えてみましょう。

単に債権譲渡という私人間の契約よりも、債権譲渡に伴って先取特権の移転登記で債権の譲受人名義にされたほうが債権譲渡しやすくなり経済の活性化につながります。

よって、甲建物についての不動産保存の先取特権は消滅しません。

付箋メモを残すことが出来ます。
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正解は5です。

ア…誤りです。不動産保存の先取特権の効力を保存するためには、保存行為の完了後、ただちに登記をする必要があります(337条)。なお、不動産工事の先取特権については、その効力を保存するためには、工事の開始前に、その費用の予算額を登記する必要があります(327条)。

イ…誤りです。不動産保存の先取特権者が複数いる場合は、各先取特権者は、その債権額の割合に応じて弁済を受けます(332条、339条)。なお、不動産売買の先取特権については、抵当権と同様、登記の先後によって優先順位が決まります(341条、373条)。

ウ…正しいです。不動産保存の先取特権は、規定に従って登記されている場合、先に登記された抵当権との間でも、その抵当権に優先します(339条)。

エ…誤りです。先取特権は、債権者が有する債権に基づき、債務者の財産について優先して弁済を受ける権利です。したがって物上代位性があり、Bが取得した売買代金から、Aは優先して弁済を受けられます。なお、目的物が不動産でなく動産の場合は、(当該動産について先取特権の登記ができないので、自己に確定的な所有権があると信じた当該第三者を保護するために)目的物の譲渡を受けた第三取得者に先取特権を行使することはできません(333条)。

オ…正しいです。不動産の先取特権は随伴性があり、請負代金債権が新たな債権者に移転した場合には、不動産保存の先取特権もその新たな債権者に移転します。

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正解 5

ア 誤り
不動産の保存の先取特権の効力を保存するためには、保存行為を始める前ではなく保存行為が完了した後直ちに登記をする必要があります(民法337条)。

イ 誤り
同一の目的物について同一順位の先取特権者が数人あるときは、各先取特権者は、その債権額の割合に応じて弁済を受けることになります(民法332条)。

ウ 正しい
登記をした不動産保存の先取特権は、抵当権に先立って行使することができます(民法339条)。

エ 誤り
先取特権は、その目的物の売却、賃貸、滅失又は損傷によって債務者が受けるべき金銭その他の物に対しても、行使することができます(民法304条1項)。これを先取特権の物上代位性といいます。
もっとも、動産先取特権の場合は、債務者がその目的である動産をその第三取得者に引き渡した後は、その動産について行使することができなくなります(同333条)。

オ 正しい
不動産の先取特権には、随伴性が認められているため、本肢のように被担保債権の譲渡があった場合には、新たな債権者に不動産保存の先取特権が移転することになります。

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