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司法書士の過去問 令和4年度 午後の部 問4

問題

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当事者の出頭に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。

ア  裁判所は、当事者双方が期日に出頭しない場合においても、当事者双方の同意があるときは、音声の送受信により同時に通話をすることができる方法によって、口頭弁論の期日における手続を行うことができる。
イ  証拠調べは、当事者双方が期日に出頭しない場合においても、することができる。
ウ  裁判所は、当事者本人を尋問する場合において、その当事者が正当な理由なく出頭しないときは、その当事者の勾引を命ずることができる。
エ  当事者双方が、連続して二回、口頭弁論又は弁論準備手続の期日に出頭しなかった場合には、訴えの取下げがあったものとみなされる。
オ  判決の言渡しは、当事者の一方又は双方が在廷しない場合には、することができない。
   1 .
アウ
   2 .
アオ
   3 .
イウ
   4 .
イエ
   5 .
エオ
( 令和4年度 司法書士試験 午後の部 問4 )
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この過去問の解説 (3件)

5

当事者の出頭に関する問題です。

選択肢4. イエ

アは誤りです。裁判所は、当事者の一方がその期日に出頭した場合に限り、当事者が遠隔の地に居住しているときその他相当と認めるときは、当事者の意見を聴いて、裁判所及び当事者双方が音声の送受信により同時に通話をすることができる方法によって、弁論準備手続の期日における手続を行うことができます(170条3項)。口頭弁論には同様の規定はありません。

イは正しいです(183条)。手続保障の観点からは当事者に参加の機会が与えられれば十分ですし、例えば、証人が来てくれているのにお帰りいただくのは酷です。

ウは誤りです。証人には勾引の規定(194条)がありますが、当事者にはありません。出なければ自分が不利になるだけです。

エは正しいです。①当事者双方が、口頭弁論若しくは弁論準備手続の期日に出頭せず、又は弁論若しくは弁論準備手続における申述をしないで退廷若しくは退席をした場合において、一月以内に期日指定の申立てをしないときと、②当事者双方が、連続して二回、口頭弁論若しくは弁論準備手続の期日に出頭せず、又は弁論若しくは弁論準備手続における申述をしないで退廷若しくは退席をしたときは、訴えの取下げがあったものとみなされます(263条)。

オは誤りです。判決の言渡しは、当事者が在廷しない場合においても、することができます(251条)。

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1

当事者が出頭しない場合の裁判所の取扱いについて問う基本的な問題です。

選択肢4. イエ

ア・・誤りです。

口頭弁論なので,直接,法廷で当事者が陳述すればよいので,当事者双方の同意があっても音声の送受信により同時に通話をすることができる方法によって,口頭弁論の期日における手続を行うことはできません。また,準備的口頭弁論(民事訴訟法164条ないし167条)も口頭弁論ですので,電話会議システムの利用はできません

さらに,弁論準備手続と書面による準備手続では,電話会議システムを利用できることについて覚えておきましょう。

弁論準備手続では,電話会議システムの利用が認められます(民事訴訟法170条3項本文)が,当事者の一方が期日に出頭することが必要です(同条3項ただし書)。

書面による準備手続では,当事者双方による電話会議システムの利用ができます(民事訴訟法176条3項)。

つまり,電話会議システムの利用の場合,弁論準備手続では,当事者の一方が,書面による準備準備手続では,当事者双方が利用できるということになります。

イ・・正しいです。

民事訴訟法183条で「証拠調べについては,当事者が期日に出頭しない場合においても,することができる。」旨規定しています。なお,証拠調べの種類は問いません。

ウ・・誤りです。

当事者の勾引を認める規定は,民事訴訟法上ありません。

当事者が欠席した場合に,民事訴訟法208条において,「相手方の主張を真実と認めることができる。」とするにとどまります。

これに対し,証人の場合は,民事訴訟法194条において,勾引を認めています。

実務上,刑事事件に比べて数は少ないですが,民事訴訟法上は,証人の勾引を認めています。

エ・・正しいです。

民事訴訟法263条では,当事者双方が欠席等をした場合,①1か月以内の期日指定の申立て,②当事者双方が連続して2回,期日に出頭しない場合には,訴えの取下げがあったものとみなす旨の規定を設けています。

①か②のどちらかを満たしていればよく,①と②の両方を満たす必要はありません。

また,当事者の一方が出席していれば,民事訴訟法263条の適用はありません。

このような規定が設けられている趣旨は,当事者が訴訟遂行に非協力的と思われる状態のときには,訴えの取下げがあったものと同様の状態と考えても差し支えないということにあります。

オ・・誤りです。

民事訴訟法251条2項において「判決の言渡しは,当事者が在廷しない場合においても,することができる。」旨規定しています。

まとめ

以上から,イとエが正しいといえます。

1

当事者の出頭に関する問題です。

選択肢4. イエ

アは誤りです

弁論準備手続と書面による準備手続きのの際は電話会議をおこなうことができますが口頭弁論ではすることはできません(170条3項)

イは正しいです

証拠調べの時は当事者双方が出頭しない場合でも行うことができます(183条)

ウは誤りです

裁判所は尋問事項に関する相手方の主張を真実と認めることができますが勾引することはできません。(194条)

エは正しいです

当事者の申立てによりまたは職権で指定された期日にも欠席した場合(連続して2回欠席した場合)には訴えを取り下げたものとみなされます(263条)

オは誤りです

判決の言い渡しは当事者が出廷しない場合でもすることができます(251条)

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