公認心理師の過去問
第2回(2019年)
午前 問2

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問題

公認心理師試験 第2回(2019年) 午前 問2 (訂正依頼・報告はこちら)

統合失調症のデイケア利用者Aについてのケア会議で、スタッフBが「Aさんは気難しく、人の話を聞いていないので関わりが難しい」と発言した。Aには幻聴がある。
会議の中で、Bの発言に対する公認心理師の対応として、最も適切なものを1つ選べ。
  • スタッフの交代を提案する。
  • 専門職に困難はつきものであると諭す。
  • 幻聴についてどの程度の知識があるかを質問する。
  • どのような場面で関わりが困難と感じるかを質問する。
  • 関わりを拒否するような態度は正しくないことを指摘する。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は4です。

各選択肢については、以下の通りです。

1→詳細が分からないのに、いきなりスタッフの交代を提案したとしても、根本的な解決にはなりません。
よって選択肢は、誤りです。

2→Bを諭すことは、根本的な解決にはなりません。
また、「諭す」という行為自体も、専門職としては控えた方がよいでしょう。
よって選択肢は、誤りです。

3→幻聴についての知識を問うことは場合によっては必要かもしれませんが、まずはBが発言している、Aとの関わりが難しいということに焦点を当てるべきです。
そのため、最も適切な選択肢とは言えません。
よって選択肢は、誤りです。

4→まずはBが発言している、Aとの関りが難しいということに焦点を当てるべきであるため、適切な対応といえます。
よって選択肢は、正しいです。

5→Bの態度を指摘しても、根本的な解決にはなりません。
また、「指摘する」という行為自体も、専門職として控えた方がよいでしょう。
よって選択肢は、誤りです。

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02

幻聴があるAについて、関わりの難しさを挙げたBに対する、心理師としての対応が問われています。

1:現時点でスタッフを交代する明確な根拠がありません。まずはBとの話し合いを深めるべきです。

2:一般論で諭すより、やはりBが感じる関わりの難しさを、より深掘りすべきでしょう。

3:Bが挙げているのはAの気難しさや、人の話の聞かなさです。にも関わらず、この段階で、いきなり幻聴に焦点を当てる質問をすると、関わりの難しさの要因が幻聴に限定化されかねません。

4:記述のとおりです。

5:Bは「関りが難しい」と言っているのであって、拒否しているかは分かりません。

以上から、正解は4です。

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03

正解は4です。

1.→スタッフBの発言だけで、スタッフBのかかわり方がわからないうちから、公認心理師が交代を提案することは不適切です。よって、1は誤りです。

2.→公認心理師が「諭す」というのは、専門職の姿勢としては不適切です。具体的にどんなところで困難を感じているのか、まずはスタッフBに聴くのが先です。よって、2は誤りです。

3.→幻聴についての知識があるに越したことはありませんが、それよりも、まずは、どのようにスタッフBがかかわってきたのかを整理することが大事です。よって、3は誤りです。

4.→どのような場面でかかわりが困難であると感じているかを聞くことは、今後の支援を考えていく上で大事なことです。よって、4は正しいです。

5.→関わりが正しくないことを「指摘する」のは公認心理師の姿勢としては不適切です。何がかかわりを困難と感じさせているのかをまず聴くことが大事です。よって、5は誤りです。

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