公認心理師の過去問
第2回(2019年)
午前 問3

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問題

公認心理師試験 第2回(2019年) 午前 問3 (訂正依頼・報告はこちら)

20世紀前半の心理学の3大潮流とは、ゲシュタルト心理学、行動主義ともう1つは何か、正しいものを1つ選べ。
  • 性格心理学
  • 精神分析学
  • 認知心理学
  • 発達心理学
  • 人間性心理学

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この過去問の解説 (3件)

01

心理学の三大潮流とくれば、行動主義、精神分析学、ゲシュタルト心理学ですので、正解は2になりますが、心理学史(歴史)は流れの中でとらえた方が理解が深まるので、背景も含めて理解しておきましょう。

心理学が誕生したのは1879年と言われています。これはヴントがライプチヒ大学に世界初の心理学実験室を創設した年で、ヴントが目指した心理学は、要素主義と言われています。そして、ヴントは、意識を分析対象とし、内観法を用いて第三者の意識内容を集め、それを客観的なデータとして分析を行いました。

このヴントへの批判として誕生したのが、上記の三大潮流となります。

(1)意識を分析対象とした要素主義に対し、意識を観察不能なものとして排除し、観察可能な行動を分析対象としたのが、ワトソンの行動主義です。

(2)意識ではなく無意識を重視すべきとしたのが、フロイトの精神分析学です。

(3)意識を要素に分解することを目指した要素主義に対し、要素の単純な統合を意識と呼ぶのではなく、要素に還元できない全体性を持つゲシュタルトに注目したのが、ウェルトハイマーのゲシュタルト心理学です。

この流れはざっくり理解しておくと良いでしょう。

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02

正解は2です。

20世紀前半の心理学の3大潮流は、「ゲシュタルト心理学」「行動主義」「精神分析学」です。

よって2が正解です。

1.→性格心理学とは、人間の性格について研究する分野で、19世紀に確立した心理学です。「人格心理学」とも呼ばれます。主な研究者に、アイゼンク、キャッテルなどがいます。20世紀前半の心理学ではないため、1は誤りです。

3.→認知心理学とは、情報処理の観点から生体の認知活動を研究する学問です。20世紀前半のゲシュタルト心理学の流れとピアジェ、ヴィゴツキー等の流れをくむ分野であり、ハル、トールマンらの新行動主義心理学の発展形とみることができます。現代心理学の主流ともいえる心理学です。よって、3は誤りです。

4.→発達心理学とは、人間の誕生から死に至るまでの心身の変化を研究する学問です。19世紀から発展し続けている心理学です。初期の頃はゲゼル、メラニー・クライン、S.フロイト等によって研究された他、ピアジェ、ヴィゴツキー、E.H.エリクソン等、長い時期にわたって発展してきている心理学です。よって、4は誤りです。

5.→人間性心理学とは、人間の本質,存在,生成,成熟,人格,関係性などを中心的な関心事として研究目標とする心理学を言います。行動主義と精神分析が2大勢力だった1960年代にマズローによって提唱されました。よって、5は誤りです。

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03

正解は2です。

20世紀前半の心理学の3大潮流とは、
「ゲシュタルト心理学」「行動主義」「精神分析学」です。

各選択肢については、下記のとおりです。

1→性格心理学は、19世紀に確立した心理学です。
よって選択肢は、誤りです。

2→精神分析学は、20世紀前半に確立した心理学です。
よって選択肢は、正しいです。

3→認知心理学は、20世紀半ばに確立した心理学です。
よって選択肢は、誤りです。

4→発達心理学は19世紀に、近代市民社会の中で確立した心理学です。
よって選択肢は、誤りです。

5→人間心理学は、20世紀半ばに確立した心理学です。
よって選択肢は、誤りです。

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