公認心理師 過去問
第5回 (2022年)
問5 (午前 問5)

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問題

公認心理師試験 第5回 (2022年) 問5(午前 問5) (訂正依頼・報告はこちら)

心理学の実験において、独立変数と従属変数の因果関係の確かさの程度を表すものとして、最も適切なものを1つ選べ。
  • 内的妥当性
  • 収束的妥当性
  • 内容的妥当性
  • 基準関連妥当性
  • 生態学的妥当性

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この過去問の解説 (3件)

01

「独立変数と従属変数の因果関係の確かさ」とは「AをすることによってBが起こるといった因果関係がどれだけ確実で、どれだけ説得力があるか」という意味です。これを示すのは妥当性の中でも内的な確かさを示す「内的妥当性」となります。

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02

独立変数(変えるもの:変化させようとするもの、方法だったり原因)と従属変数(変わるもの:変化してしまうもの、結果)を先ず覚えましょう。例えば、レコーディングダイエット(独立変数)は体重減少(従属変数)に効果がある、ということです。しかし、どうして効果があるとわかるのか。たまたま、それでうまくいった人が多いから、なんとなくそれが正しいとされているのか。それとも、そこに何か説得できる理由やデータがあるのか。本問では、その説得できる確かさが問われた問題です。

選択肢1. 内的妥当性

正解。内的妥当性とは、ある主張や判断が、現実に即して、真実であるかどうかを判断する指標の一つです。つまり、その主張や判断が、事実に基づいていて、論理的に正しいかどうかを検証することによって、内的妥当性を判断することができます。

選択肢2. 収束的妥当性

誤り。収束的妥当性とは、同じテストや測定方法によって異なる評価者が同じ結果を出すかどうかを評価する指標の一つです。つまり、複数の評価者が同じ対象を評価した場合に、彼らが出した評価が一致するかどうかを検証することで、収束的妥当性を評価することができます。

選択肢3. 内容的妥当性

誤り。内容的妥当性とは、ある測定方法が本質的に何を測定しているのか、またその測定方法が正しいかどうかを評価する指標の一つです。つまり、その測定方法が測定する現象や概念に対して適切であるかどうかを検証することによって、内容的妥当性を評価することができます。

選択肢4. 基準関連妥当性

誤り。基準関連妥当性とは、ある測定方法が、あらかじめ設定された基準や標準に基づいて、その測定対象の予想される振る舞いを正確に予測できるかどうかを評価する指標の一つです。つまり、ある測定方法が、特定の基準に従っているかどうかを確認することで、その測定方法の基準関連妥当性を評価することができます。

選択肢5. 生態学的妥当性

誤り。生態学的妥当性とは、ある行動や現象が、その生態系の中でどのような役割を果たしているのか、またその生態系においてどのような影響を与えているのかを評価する指標の一つです。つまり、ある現象や行動が、その生態系の中で自然に起こりうるかどうか、またその生態系にとって有益なのかどうかを検証することによって、生態学的妥当性を評価することができます。

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03

以下に解説します。

選択肢1. 内的妥当性

○:独立変数以外の要因と従属変数との関連がないかどうかを表すものです。

選択肢2. 収束的妥当性

×:使用する尺度が、類似した構成概念を測定する尺度とどの程度相関がみられるかを表すものです。収束的妥当性は構成概念妥当性に含まれ、弁別的妥当性と対になる概念です。

選択肢3. 内容的妥当性

×:使用する尺度が、実験や調査で測定したい内容をどれほど有しているかの程度を表すものです。

選択肢4. 基準関連妥当性

×:使用する尺度と外的基準との相関の程度を表すものです。

選択肢5. 生態学的妥当性

×:得られた研究結果を日常生活に置き換えて有効に活用できるかどうかの程度を表すものです。

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