公認心理師 過去問
第8回(2025年)
問88 (午後 問11)

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問題

公認心理師試験 第8回(2025年) 問88(午後 問11) (訂正依頼・報告はこちら)

5因子モデルのパーソナリティ理解において、「他者を信頼する」という特性が含まれる因子として、最も適切なものを1つ選べ。
  • 外向性
  • 開放性
  • 誠実性
  • 調和性
  • 神経症傾向

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この過去問の解説 (1件)

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正解は「調和性」です。「5因子モデル(ビッグファイブ理論)」とは、Goldbergが提唱した概念であり、人の性格が5つの基本的な因子(①外向性②協調性③誠実性④神経症的傾向⑤開放性)の強弱と組み合わせにより成り立っていると説明した理論です。各因子がどのような性格、傾向を表しているのかを理解しておく必要があります。

選択肢1. 外向性

不適切です。「外向性」は、個人の社交性、活発さ、積極性などを表しています。外向性の高い人は大人数や外との関わりを求め、低い人は一人で過ごす時間を好む傾向にあります。

選択肢2. 開放性

不適切です。「開放性」は、知的好奇心、想像力の豊かさ、新規場面への親和性などを表しています。開放性の高い人は物事への関心や発想の豊かさから新たな考えを生み出すことに長けており、低い人は物事に関して慎重に進めていく傾向にあります。

選択肢3. 誠実性

不適切です。「誠実性」は、責任感、信頼性、行動や感情のコントロールなどを表しています。誠実性の高い人は、物事への取り組みを最後まで達成する傾向にあり、低い人は計画性よりも直感を頼りに行動をする傾向にあります。

選択肢4. 調和性

適切です。「調和性」は、他者への共感や信頼、思いやり、配慮などを表しています。調和性の高い人は他者との協力的な関係を築くことに長けており、低い人は周りに流されずに冷静に物事に取り組める傾向にあります。

選択肢5. 神経症傾向

不適切です。「神経症的傾向」は、ネガティブな出来事に関する反応の高さを表しています。神経症的傾向が高い人は不安や緊張が強いものの感受性が高く人への気遣いなどに長けており、低い人は情緒が安定している傾向にあります。

まとめ

パーソナリティ理論には大きく分けて「特性論」と「類型論」の二つの考え方がありますが、5因子モデル(ビッグファイブ理論)は「特性論」に分類されます。従来より多くの知見や研究をもとに、様々なパーソナリティ理論を積み重ねてまとめられたものであり、今日では主要な理論として、多くの現場や企業において活用されています。5つの因子とその概要について、理解しておきましょう。

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