問題
ただし、tanθ1=1.33、tanθ2=0.75とする。
まずは各値の整理をします。
定格容量 200KVA(今回不要)
消費電力 P=120KW
遅れ力率cosθ1=0.6 ⇒ 力率をcosθ2=0.8 に改善したい。
必要なコンデンサ容量 [kvar]
ここでcosθ1=0.6 は cosθ1=6 ⁄ 10 なので
cosθ1=3 ⁄ 5 となり、3,4,5 の三角形の三角関数の関係が使えそうです。
120:3=x:4
x=160[kvar]
また、cosθ2=0.8 は cosθ2=8 ⁄ 10 なので
cosθ2=4 ⁄ 5 となり、同様に三角関数の関係が使えそうです。
120:4=x:3
x=90[kvar]
よって、
160-90=70[kvar]
解答欄の 2 が正解になります。
力率と無呼応電力の関係の理解について問う問題です。
流れとしては、既存設備の無効電力と進相コンデンサを挿入した後の無効電力を算出しそれらの差を求めれば挿入する進相コンデンサの容量[kvar]が分かります。
力率0.6の時の無効電力をQ1、力率0.8の時の無効電力をQ2とおくと、求めるべき進相コンデンサ容量はQ=Q1-Q2となるため、三角比を用いて以下のように求められます。
Q1=120×tanθ1=120×1.33≒160
Q2=120×tanθ2=120×0.75=90
∴Q=Q1-Q2=160-90=70[kvar]
よって選択肢2が答えです。
答えは(2)「70[kvar]」です。
力率改善前の無効電力をQ1、力率改善後の無効電力をQ2とすると、
Q1-Q2=Ptanθ1-Ptanθ2=Px(tanθ1-tanθ2)の式で表すことができます。
問いの値を代入すると、
120x(1.33-0.75)=69.6≒70となります。
正解は2です。
力率を改善する前の無効電力Q1は・・・
S=√P2+Q12から
S2=P2+Q12
Q1=√S2-P2=√2002-1202
=√25600
=160(Kvar)
力率を(cosθ2=0.8)に改善した時の無効電力Q2は・・・
Q2=P×tanθ2=120×0.75
=90(Kvar)
必要なコンデンサの定格容量は・・・
Q1-Q2=160-90
=70(Kvar) となります。