第一種電気工事士の過去問
令和3年度（2021年） 午前
一般問題 問30

正解は4です。

GR付PASの役割・・・

〇保安上の責任分界点に設ける区分開閉器として用いる。

〇.GR付PASの地絡継電装置は、波及事故を防止するため、一般送配電事業者側との保護協調が大切である。

〇.GR付PASは、短絡等の過電流を遮断する能力を有しないため、過電流ロック機能が必要である。

上記のGR付PASの役割から、1・2・3はGR付PASの役割として当たっている事がわかります。

4の問題文より、『.GR付PASの地絡継電装置は、需要家内のケーブルが長い場合、対地静電容量が大きく、他の需要家の地絡事故で不必要動作する可能性がある。このような施設には、地絡過電圧継電器を設置することが望ましい。』とありますが、

地絡過電圧継電器ではなく地絡方向性継電器の設置が望ましいです。

●地絡過電圧継電器とは・・・ある条件の状態になった時に電気回路を開閉する電力装置であり、地絡事故時に発生する零相電圧を検出して動作します。

●地絡方向継電器・・・地絡電流の大きさと、その方向を検出して事故が発生している配線電だけ動作します。

答えは（4）「GR付PASの地絡継電装置は、需要家内のケーブルが長い場合、対地静電容量が大きく、他の需要家の地絡事故で不必要動作する可能性がある。このような施設には、地絡過電圧継電器を設置することが望ましい。」です。

問いの①に示されている地絡継電装置付き高圧交流負荷開閉器（GR付PAS）に関する記述として、地絡過電圧継電器ではなく、地絡方向継電器を設置することが望ましいです。

正解は　４　になります。

地絡過電圧継電器ではなくて、地絡方向性継電器の設置が望ましいです。

１，２、３はGR付PASの説明としてあっています。

３．の過電流ロックは電力会社の停電作業が発生した時に解除されます。

GR付PASに関する設問です。GR付PASの正式名称は地絡継電装置付高圧気中負荷開閉器で、一般家庭などの需要家と電力会社との責任分界点に使用される負荷開閉器です。

GR付PASは構内で発生した地絡・短絡事故が他の需要家へ波及しないことを目的に設置されるため、送配電事業者との保護強調が大切です。また、遮断性能はないため、過電流ロック機能などが必要となります。

需要家内のケーブルが長い場合、対地静電容量が大きくなってしまうため、他の需要家の地絡事故時に不必要動作する可能性があります。このような施設では、不必要動作を防ぐために地絡方向継電器を設置することが望ましいとされています。

以上の説明から、1〜3の選択肢は正しく、4の選択肢では地絡方向継電器ではなく地絡過電圧継電器の設置を促しているため誤りです。

よって選択肢4が答えです。