第一種電気工事士 過去問
令和5年度(2023年) 午前
問2 (一般問題 問2)

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問題

第一種電気工事士試験 令和5年度(2023年) 午前 問2(一般問題 問2) (訂正依頼・報告はこちら)

図のような直流回路において、抵抗3Ωには4Aの電流が流れている。抵抗Rにおける消費電力[W]は。
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この過去問の解説 (2件)

01

オームの法則やキルヒホッフの法則といった、基本的な回路の法則を使って消費電力を求める問題です。

消費電力は電圧と電流の積で求められます。

そのために、まずは抵抗Rにかかる電圧と電流を求めましょう。

 

まず、抵抗が並列接続されている部分の電圧V1を求めます。

抵抗3Ωには電流4Aが流れていることから、オームの法則により、

V1 = 4×3 = 12[V] ・・・①

となります。

並列部分の電圧はどこでも等しいことから、抵抗Rに対する電圧も12Vです。

 

抵抗4Ωにかかる電圧V2は、キルヒホッフの電圧則より、

V2 = 36 - 12 = 24[V]

です。ここで、12という値は先ほどの電圧V1のことです。

これより、抵抗4Ωに流れる電流I1は、オームの法則より、

I1 = 24/4 = 6[A]

です。

 

分流則より、抵抗Rに流れる電流I2は、

I2 =  6 - 4 =2[A] ・・・②

です。

 

よって①と②の積が消費電力であるから、答えは

12 × 2 = 24[W]

になります。

選択肢1. 6

誤りです。

選択肢2. 12

誤りです。電流の値をかけ忘れていないか確認しましょう。

選択肢3. 24

正解です。

選択肢4. 36

誤りです。

まとめ

オームの法則、キルヒホッフの法則、消費電力の公式をしっかり理解していれば分かる問題です。

特に、直流回路における電流と電圧のイメージをよくおさえておきましょう。

 

(例)

・直列接続の場合、どこでも等しい電流が流れるが、電圧は各抵抗ごとに分かれてかかる

・並列接続の場合、電圧は同じであるが、電流は各抵抗に分かれて流れる

・直列接続と並列接続とでは、合成抵抗の求め方は異なる。

 

具体的に値を求めるときは、公式に沿って計算しましょう。

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02

直流回路の抵抗で消費される電力を求める基本的な問題です。問題の抵抗値がわかっていれば、両端の電圧と流れる電流、または、そのどちらかを求めて電力が計算できますが、抵抗Rの値がわからないので、そのように解くことができません。しかし、この問題の場合は、以下のように、Rの値を知らなくても抵抗Rの電圧と電流を求めることができ、電力が計算できてしまいます。

 

まず、3Ωの抵抗に流れる電流が4Aであることから、この抵抗の両端の電圧は

 

 V3 = 3×4 = 12 [V]

 

です。これは抵抗Rの両端の電圧に等しいので、

 

 VR = V3 = 12 [V]

 

です。次に、電源の電圧は負荷全体の電圧降下に等しいので、4Ωの抵抗の両端の電圧をV4とすると、

 

 V4 + VR = 36

 

でなければなりません。VR=12なので、

 

 V4 = 36 - 12 = 24 [V]

 

となります。4Ωの抵抗にオームの法則を適用して、この抵抗に流れる電流は

 

 I4 = V4/R4 = 24/4 = 6 [A]

 

です。この電流が3Ωの抵抗と抵抗Rに分かれるので、抵抗Rに流れる電流は、

 

 IR = 6 - 4 = 2 [A]

 

になります。これで、抵抗Rの電圧と電流が求まりました。電力を計算します。

 

 WR= VR × IR = 12 × 2 = 24 [W]

 

となります。

選択肢1. 6

電力の値が異なります。

選択肢2. 12

電力の値が異なります。

選択肢3. 24

正解です。

選択肢4. 36

電力の値が異なります。

まとめ

この問題はなぜ解けるのでしょうか。問題の抵抗回路に36Vの電源をつないだとき、3Ωの抵抗に4Aの電流が流れるという条件から、抵抗Rの値が一通りに決まるからです。この条件を分解して、順番にあてはめていけば問題が解けます。

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