第一種電気工事士 過去問
令和5年度(2023年) 午前
問4 (一般問題 問4)

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問題

第一種電気工事士試験 令和5年度(2023年) 午前 問4(一般問題 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

図のような交流回路において、電流I=10A、抵抗Rにおける消費電力は800W、誘導性リアクタンスXL =16Ω、容量性リアクタンスXC=10Ωである。この回路の電源電圧V[V]は。
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この過去問の解説 (2件)

01

直列接続でできた交流回路の電源電圧を求める問題です。

直流回路とは違い、各素子にかかる電圧や電流の位相差を考慮しなくてはいけないので、合成インピーダンスを使って解きましょう。

 

まず、抵抗Rの値を求めましょう。

消費電力の公式P = I2Rより、

R = P/I2

 = 800/100

 = 8[Ω]

 

次に、合成インピーダンスZを求めます。

Z = √(R2 + (XL - XC)2)より、

Z = √(82 + (16 - 10)2)

 = √100

 = 10[Ω]

 

よって、電源電圧は電流と合成インピーダンスの積であるから、

V = IZ

 = 10×10

 = 100[V]

選択肢2. 100

正解です。

まとめ

消費電力の公式は必ず覚えておきましょう。

また、直流回路のように、抵抗の値をそのまま足して電圧を求めないように気を付けましょう。

合成インピーダンスの式がZ = √(R2 + (XL - XC)2)となるのは、ベクトルを書くと理解しやすいです。

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02

交流回路の基本的な問題です。負荷の電流とインピーダンスがわかれば、両者の積から電圧が求められます。抵抗Rの値が直接与えられてないので、問題の条件からまずこれを求めます。Rの電流は10[A]、消費電力は800[W]であることから、次式が成り立ちます。

 

 800 = 102 R

 

これを解いてR=8[Ω]が得られます。負荷全体のインピーダンスは、

 

 Z = R + j(XL - XC) = 8 + 6j [Ω]

 

であることがわかります。電圧Vは、これと電流I=10[A]を掛け合わせて

 

 V = ZI = ( 8 + 6j ) × 10 = 80 + 60j [V]

 

になります。これは電源電圧を複素数で表現したものなので、その大きさ(絶対値)を求めて、

 

 |V| = √( 82 + 62 ) = 100 [V]

 

を答えとします。

選択肢1. 80

値が違います。

選択肢2. 100

正解です。

選択肢3. 120

値が違います。

選択肢4. 200

値が違います。

まとめ

交流回路ではオームの法則はV=IZになります。Zは負荷のインピーダンスです。VとIは振幅と位相を持っているので、計算を便利にするため、複素数(ベクトル)表示が使われます。このとき、Zも複素数になります。この問題ではVの大きさが求められているので、最後に複素数の大きさ(絶対値)をとって答えとします。

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