第一種電気工事士 過去問
令和5年度(2023年) 午後
問10 (一般問題 問10)
問題文
図において、一般用低圧三相かご形誘導電動機の回転速度に対するトルク曲線は。

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問題
第一種電気工事士試験 令和5年度(2023年) 午後 問10(一般問題 問10) (訂正依頼・報告はこちら)
図において、一般用低圧三相かご形誘導電動機の回転速度に対するトルク曲線は。

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この過去問の解説 (2件)
01
三相かご形誘導電動機は、外周をなす固定子に三相交流を付加して回転磁界を生成し、これによって内側の回転子に誘導電流を生じさせ、これらによって生じる電磁力を利用して回転子を回す電動機です。誘電電流が生じるためには、回転子の回転速度と磁界の回転速度にずれが存在する必要があり、このずれを「すべり」といいます。問題のグラフにおいて、曲線Cのトルクが0になるときの回転速度は回転磁界の速度と等しく、すべりが0となったときのものです。すべりはこの点から左に向かって上昇し、回転速度が0、すなわち、回転子が静止しているときに最大となります。
一般に、三相かご形誘導電動機のトルクは、すべりが0のときは0であり、しばらくは、滑りに比例して増加します。その後、増加は次第に鈍化して、やがて最大トルクを経て減少するようになります。回転速度が0となり、すべりが最大のときでも一定のトルクは保持されます。このトルクがなければ電動機を始動することができません。
すべりとトルクが比例しているので、誤りです。
すべりとともにトルクが上昇し続けるので、誤りです。
正解です。
始動時のトルクが0なので誤りです。また、すべりが0のときにトルクが0になっていません。
すべりの定義は、
S = (回転磁界の速度 - 回転子の速度) / 回転磁界の速度
です。回転磁界の速度は一定ですから、Sは回転子の速度の関数になります。すべりは、問題のグラフの横軸の左方向に増加することに注意してください。
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02
一般低圧三相かご形誘導電動機の回転速度に対するトルクの曲線を問いている問題です。
トルクは回転軸の周りに働く力の量で回転力を指し、出力一定であれば、回転速度に反比例します。
始動トルクは、電源電圧の2乗に比例します。
誤:回転速度が上がるにつれ、回転力が下がっていますが、ここまでの急降下は機械的に不自然です。
誤:Aよりは緩やかになっていますが、これでも急すぎます。
正:いったんトルクが上がっていき、ある程度になると同期し始めるという曲線なのでこれが正解となります。
誤:回転し始めが0で、そこから上がっていくのは、回転を維持できなくなります。
回転速度に対してのトルクの曲線を問いている問題でした。
電気工事士に限らず、機械的な動作に関するグラフが出てきます。
その時は機械的な動作としてどれが正しいかをイメージしながら解いていくと正解が見えてきます。
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