一級建築士の過去問
平成28年(2016年)
学科4(構造) 問82
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問題
一級建築士試験 平成28年(2016年) 学科4(構造) 問82 (訂正依頼・報告はこちら)
鉄筋コンクリート構造の配筋に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。ただし、図に記載されていない鉄筋は適切に配筋されているものとする。
- 図-1に示す副帯筋の配筋において、余長部が帯筋で囲まれたコア内に挿入されており、必要な余長が確保されていたので、副帯筋の末端の一端を90度フックとした。
- 図-2に示す大梁の主筋の配筋において、下端筋の重ね継手をスパンの中央部に設けた。
- 図-3に示すスパンが短い大梁の主筋の配筋において、せん断破壊や付着割裂破壊を防止するため、梁断面の四隅以外の主筋を部材の全長にわたって対角線上に配置した。
- 図-4に示す柱梁接合部において、せん断補強筋比0.3%相当の帯筋を配筋した。
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この過去問の解説 (3件)
01
1:設問通りです
副帯筋の一般形状は
135°フック、余長6d以上
180°フック、余長4d以上
としますが図のように余長が帯筋内に挿入される場合は一端を90°フック、余長を8d以上とすることができます。
2:誤りです
鉄筋の重ね継手位置は部材にかかる応力がなるべく小さく、かつ常時圧縮応力が生じている範囲に用います。
梁の内法スパンをLo、梁せいをDとすると梁部材の場合は上端筋の場合は中央Lo/2の範囲、下端筋の場合は両端からD離れたところからLo/4の範囲に設けます。
3:設問通りです
通常の平行配筋ではせん断破壊を避けることが困難である短スパンの柱や梁の場合には図のようにX配筋を用いることで曲げ降伏させることができ、せん断破壊の防止効果を発揮させることができます。
4:設問通りです
柱梁接合部のせん断補強筋比Pwは0.2%以上とします。(RC基準では0.3%以上)
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02
副帯筋の末端は135°フック余長6d以上、または180°フック余長4d以上が原則ですが、余長部が帯筋で囲まれたコア内に挿入されている場合、一端を90°フック余長8dとすることができます。
2. 誤り
大梁下端筋の継手位置は引張応力のかかる中央部を避けた位置に設けます。また、継手は1箇所に集中させず、相互にずらして設けることを原則とします。
下端筋の好ましい継手位置の範囲は、柱から梁せい(D)分離れた箇所から柱間距離(lo)/4の範囲です。
上端筋の場合は、中央部に継手を設けることが好ましいです。
3. 設問の通り
スパンの短い大梁は、せん断破壊や付着割裂破壊を起こしやすくなります。主筋をX形配筋とすることでせん断補強となり、せん断破壊や付着割裂破壊の防止になります。X形配筋とする場合は、部材の全長にわたって対角線上に配置します。
4. 設問の通り
柱梁接合部内のせん断補強筋比は、2%以上とします。
*合わせて覚えましょう
柱梁接合部内のせん断補強筋は、
・Φ9㎜以上の丸鋼、またはD10以上の異形鉄筋を使用する
・@150㎜以下とし、隣接する柱の帯筋間隔の1.5倍以下とする
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03
副帯筋の末端は以下の基準を満たす必要があります。
①135度フック余長6d以上
②180度フック余長4d以上
余長部が帯筋で囲まれたコンクリート内に挿入される場合は
その一端を90度フック余長8d以上とする事ができます。
2.不適当です。
鉄筋の継手は応力の小さい箇所に設けなければならず
引張応力の大きな梁の中央下端に継手を設ける事は不可となります。
3.適当です。
スパンが短い場合、せん断破壊や付着割裂破壊の防止の為
平行配筋ではなく部材の対角線上にクロスするX型配筋とする必要があります。
4.適当です。
RC構造計算規準より
純ラーメン構造の柱梁接合部のせん断補強筋は
0.2%以上とする必要があります。
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