一級建築士の過去問
平成28年(2016年)
学科4(構造) 問81

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この過去問の解説 (3件)

01

1.適当です。
靭性を確保するには、曲げ降伏時のせん断力を上回るせん断強度が必要です。
主筋量はせん断強度に影響しない為
梁幅を大きくする事でせん断強度を大きくする事ができます。


2.適当です。
柱の配置や断面形状は、靭性を高める為に
柱の圧縮強度に対する柱の軸方向応力度の比が
小さくなる様に計画する必要があります。


3.不適当です。
クリープとは長時間荷重が継続する事により
徐々にひずみが進行する事を言います。
梁にクリープが発生すると
コンクリート側で圧縮力を負担できなくなる為
鉄筋を増やして圧縮力を負担する必要があります。


4.適当です。
曲げ強度に対するせん断強度を大きくする事は
梁のせん断強度にも余裕のある設計となり
曲げ降伏でのせん断破壊の防止にも繋がります。

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02

1. 設問の通り
  梁幅を大きくすると、梁のせん断耐力が大きくなります。せん断耐力が大きくなると、せん断破壊、圧縮破壊が起こりにくくなり、鉄筋が先に降伏する、すなわち靭性が高くなります。

2. 設問の通り

3. 誤り
  クリープによるたわみを減らすためには、圧縮側の鉄筋量を増やす必要があります。

  クリープが起こると、コンクリート側で圧縮力を負担できなくなり、圧縮力は圧縮側の鉄筋で負担されることとなるため、圧縮鉄筋はクリープ対策に必要不可欠です。

4. 設問の通り
  RC造の設計において、
  「曲げ強度<せん断強度」という点は重要なので覚えておきましょう。

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03

正解は3です。

1:設問通りです
梁幅を大きくすると終局せん断応力度が小さくなるので曲げ降伏した後の大梁の靭性は大きくすることができます。

2:設問通りです
RC柱は軸方向圧縮力が大きいと圧縮側コンクリートの破壊により急激な耐力低下が起き、脆性破壊を起こしてしまいます(靭性低下)。

3:誤りです
コンクリートに持続して圧縮力がかかると時間経過とともに変形が増大するクリープ現象が起きます。
これを軽減させるために圧縮鉄筋を増やします。

4:設問通りです
曲げ降伏する柱部材の曲げ降伏後のせん断破壊の防止(靭性を増大させる)ために曲げ強度に対するせん断強度の比を大きくすることは効果があります。

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