一級建築士の過去問 令和3年(2021年) 学科4(構造) 問97
この過去問の解説 (3件)
木材及び木質系材料に関する問題です。
正
設問の通り、目視等級区分構造用製材は、構造用製材のうち、節、丸身等の材の欠点を目視により測定し、等級区分したものです、
日本産業規格との区別をつけましょう。
正
設問の通りです。
ちなみに広葉樹は、一般的に針葉樹よりも許容応力度が大きくなります。また広葉樹は、堅く、重く、加工がしにくい樹種となります。
正
木材の基準強度の大小関係は、以下の通りになります。
曲げ > 圧縮 > 引張 > せん断
短期許容応力度は長期許容応力度の2/1.1倍となります。
誤
気乾比重とは、木材を乾燥させた時の重さと同じ体積の水の重さを比べた値となります。
この値が大きいほど(「1」を超えると水に沈む)、実質部分の多い木材ということになり、強度は大きくなります。
「含水率」と間違いやすいので、注意してください。
正解は「4」です。
1.正しい
構造用の製材は「目視等級区分」「機械等級区分」によって区分されます。
目視等級区分:製材の弱点となる節や丸身などの欠点を目視し区分する。
機械等級区分:機械によりヤング係数を測定し区分する。
なので1は正しいです。
2.正しい
問題文の通り、スギやヒノキのような針葉樹は軽くて柔らかいこと、
長い部材を切り出しやすいことから、
構造材をはじめとして様々な部材に使われます。
一方でサクラやクリといった広葉樹は硬く傷がつきにくいことから、
家具や内装材として多く使われています。
3.正しい
木材の基準強度は 曲げ > 圧縮 > 引張 > せん断 の順になります。
この中でもせん断の基準強度は他の3種類に比べて極めて低くなっています。
4種類のうち、せん断は繊維に対して直交方向に力を受けます。
木材は繊維同士の結びつく力が小さいため、繊維に直交方向に働く力で
容易に繊維同士が引き剥がされてしまうのです。
4.誤り
気乾比重とは、木材を乾燥させたときの重さと同体積の水の重さを比べた値です。
これが1より大きければ水より重い材料であり、
数値が大きければ大きいほど重い部材と言えます。
木材の強度は樹種や乾燥状態によっても異なりますが、
それらの条件が同じ場合
重い部材(比重や密度が大きな部材)の方が強度が高いです。
従って気乾比重が大きな部材のほうが、曲げ強度も大きくなります。
1から3は設問のとおりです。木材は割と皆さんなじみがあるのでは。
3の強度の順番は頻出問題です。
4 誤 一般に、比重が大きく重い材は固いので、曲げ強度も大きくなります。
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