2級土木施工管理技術の過去問
平成29年度(前期)
鋼構造物塗装 問75

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問題

2級土木施工管理技術検定学科試験 平成29年度(前期) 鋼構造物塗装 問75 (訂正依頼・報告はこちら)

溶融亜鉛めっき面の塗装に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 長期耐久性を保持するため亜鉛めっき面に施す塗装には、耐薬品性があり透水性の小さな塗料を用いる必要がある。
  • スィープブラスト処理は、研磨処理に比べて一般に高価となるが、塗膜の密着性は優れている。
  • りん酸塩処理は、塗装面をめっき面よりも化学的に安定で、かつ塗膜付着性がよい適度な粗さを得ることができる方法である。
  • 内面塗装は、密着性や耐食性及び淡彩仕上げ性ならびに経済性を考慮してふっ素樹脂塗料を適用する。

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この過去問の解説 (3件)

01

1)適当です。

溶融亜鉛めっき塗装は、厳しい自然環境でも耐久性を保持する塗装ですが、亜鉛は活性の高い金属でもあるので油性やアルキッド系のものは避けて、エポキシ系や塩化ゴム系、アクリル系など耐薬品性、対候性の塗料を使用します。

2)適当です。

スィープブラスト処理は、塗装後に安定性を確保するために、亜鉛めっき表面に発生する物質や付着物を除去します。同時に表面に適度な粗さを発生させて、プライマー塗膜の密着を良くしますが、相対湿度が高い時はめっき表面が結露し白さびが発生するので注意します。

表面の油分や水分、汚れを除去し、表面を粗くして平坦な部分が無いように調整するので、密着性は高くなりますが時間と費用が掛かります。

3)適当です。

りん酸塩処理は主に工場塗装時に適用され、めっき面の汚れをよりきれいに除去し、優れた下地となるりん酸亜鉛結晶を生成し、めっき面は塗装の定着も良くなります。

白さびやクロム酸皮膜が発生するとりん塩酸処理を施しても効果が得られないので、めっき後は風通しの良い室内で保管し、速やかに処理に移ることが求められます。

4)適当ではありません。

ふっ素樹脂塗料は構造物の自然環境に対する耐性と美観を長持ちさせるために外面塗装に使用します。

内面塗装には亜鉛めっき面用エポキシ樹脂塗料を使用します。

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02


海岸地帯などの飛来塩分の多い激しい腐食環境では早期に亜鉛が消耗するので、長期耐久性を保持するため亜鉛めっき面に施す塗装には耐薬品性があり透水性の小さな塗料を使用する必要があります。

スイープブラストは、普通、ミルスケールなどの除去には使わず、一次プライマーの清掃や一次プライマーと無機質ジンクリッチペイントとの付着性を強固にする目的で塗膜表面を軽くブラストする方法です。

りん酸塩処理とは、りん酸のかい離反応を利用して水溶液から不溶性のりん酸金属塩を処理される金属材料表面に析出させる表面処理の一種です。
4〇
ふっ素樹脂塗料は外部用塗料なので、経済性の観点からは高価なので適しません。

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03

1)間違いです。
厳しい環境での防食を防ぐため、耐薬性、耐水性のある塗料を選定します。
2)間違いです。
新設亜鉛メッキの素地調整は施工性も考慮し、スイープブラストを採用します。
3)間違いです。
リン酸塩処理は極めて安定した塗装下地の一つです。
4)正解です。
亜鉛メッキ用エポキシ樹脂を使用します。

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