2級土木施工管理技術の過去問
平成29年度(前期)
鋼構造物塗装 問76

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問題

2級土木施工管理技術検定学科試験 平成29年度(前期) 鋼構造物塗装 問76 (訂正依頼・報告はこちら)

現場溶接部の塗装に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 現場溶接部近傍は、溶接や予熱による熱影響で塗膜劣化する可能性があるので工場製作時に確実に塗装しておく。
  • 現場溶接部近傍の未塗装範囲は、発せい対策のため無機ジンクリッチプライマー又は無機ジンクリッチペイントを塗付することが望ましい。
  • 現場溶接部は、一般部と比べて劣化が早い事例が多く見られ、素地調整はブラスト処理が原則である。
  • 現場溶接部の素地調整は、ブラスト面形成動力工具を用いるとブラスト処理と同等の除せい度が得られる。

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この過去問の解説 (3件)

01

1)適当ではありません。
現場溶接部近傍は、溶接後数十時間程時間を置いた後にりん酸溶液で中和処理を施し、十分乾燥させた後に塗装します。
赤さびが発生している場合、ブラスト処理を施す場合、サブマージ、ガスシールドアーク溶接の場合は中和処理はしません。
溶接前に塗装をすると熱で変質します。溶接後もすぐに塗装すると膨れが発生します。

2)適当です。
現場溶接部近傍の未塗装範囲は、溶接後にスラグなどが発生するのでグラインダーなどで完全除去し、ホコリやゴミもきれいにした後、素地調整後2時間以内に無機ジンクリッチペイントを塗付することで防せい効果を発揮させます。

3)適当です。
現場溶接部は、スラグなどが発生するのでグラインダーなどで素地調整し、その後旧塗膜やさびなどをきれいに除去します。
ブラスト処理後は表面が活性化するのでさびが生じるため、早急に塗装に取り掛かる事が原則です。

4)適当です。
現場溶接部は普通の鋼板用のディスクサンダーなどで処理をすると溶接ビード(溶接跡の凹凸)端部の塗膜やさびが完全に除去できずにその後の塗装に影響します。
ブラスト面形成動力工具は、工具の先端の回転ブラシ部分が小さなへこみまで行き届いてさびを除去できて、同時にブラスト処理と同等のアンカープロフィールが得られます。

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02

1)間違いです。
 塗膜劣化の可能性がある施工はしてはいけません。
2)正解です。
 ジンクリッチペイントは速乾性もあるので、現場溶接近傍の塗装には望ましいです。
3)正解です。
 現場溶接部は劣化が早いので、ブラスト処理を行います。
4)正解です。
 ブラスト面形成動力工具はブラスト処理と同等の効力があります。

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03

1〇
現場溶接部近傍は塗装せずに、現場での溶接後に塗装します。工場では溶接部の塗装はできないためです。

発せい(発錆)とは金属が「さび」を帯びること、つまり錆びることです。

素地調整とは、塗装する前に素地の表面の不純物を除去して素地を平滑にする工程です。

除せい度は、清浄度の中で特にミルスケールおよびさびの除去程度に焦点を合わせて評価するものです。

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