2級土木施工管理技術の過去問
平成29年度(前期)
鋼構造物塗装 問74

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問題

2級土木施工管理技術検定学科試験 平成29年度(前期) 鋼構造物塗装 問74 (訂正依頼・報告はこちら)

塗替え塗装の素地調整に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 素地調整程度1種は、ブラスト法でさび、旧塗膜を全て除去し鋼材面を露出させるもので素地調整の効果は最も優れているが、周辺を粉じんなどで汚さないように十分な養生を行う。
  • 素地調整程度2種は、電動工具と手工具を併用して旧塗膜、さびを除去し鋼材面を露出させるが、さびが多少残存したり、作業に要する時間も長くかかる。
  • 素地調整程度3種は、活膜部は塗膜表面の粉化物や付着物を除去し軽く面粗しをするが、劣化塗膜やさび、割れ、膨れなどの不良部分は除去して鋼材面を露出させる。
  • 素地調整程度4種は、除せい作業と面粗しや清掃を行うものであるが、塗膜の防せい効果を良好に維持するには、塗膜の劣化状態が素地調整程度4種の程度で塗替えを行うことが望ましい。

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この過去問の解説 (3件)

01

1)適当です。
素地調整程度1種とは、さびや古い塗膜を完全に除去し、鋼材面を露出させるもので、主に大型構造物に対し施工されます。ブラスト法で表面を研磨しますが、砂や金属片を使用した研磨剤を使用するため粉じんが飛散し、高い圧力で鋼材表面を打ち付けるので騒音が生じるます。
そのため足場への養生や作業者の防護などを十分に施す必要があります。

2)適当です。
素地調整程度2種は、鋼材のさび面積が30%以上の場合に適用されます。
ディスクサンダーなどの電動工具やワイヤーブラシなどの手工具を併用して旧塗膜、さび、汚れを除去します。ほぼ手作業ですので大型構造物には不向きで、完全な除去も難しくなります。

3)適当です。
素地調整程度3種は、1種や2種と違い、旧塗膜のうちしっかり残っている部分(活膜)は残し、さびや剥がれなどが発生している部分(死膜)を除去するものです。
3種はそのさびや汚れの具合でさらに
A(さび15~30%、塗膜異常30%以上)
B(さび5~15%、塗膜異常15~30%以上)
C(さび5%、塗膜異常5~15%以上)
と分けられ、手作業で除去します。

4)適当ではありません。
素地調整程度4種は、異常が見られる塗装面が5%以下と比較的軽めの場合に適用されます。活膜を基本的に残し、ひび割れやさびが発生している塗膜部分のみを除去し、塗装がしっかり食いつくように表面に凹凸をつける目粗しをします。
健全な部分の塗膜の上に何度も塗替えをすると塗膜が厚くなり、防食機能が落ちて経済的にも合理的とは言えないので、塗膜の防せい効果を一番有効に保つには定期的に劣化の度合いが大きい所を部分的に塗り替えするのが望ましく、程度2種か3種が塗り替え時期として適正と言えるでしょう。

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02


素地調整は1種から4種まであり、1種が最も精度が高いです。除膜剥離剤は使用せずにブラスト法を用います。

2種は、動力工具や手工具を用い不純物を除去します。大規模な構造物は鋼材面の面積も広く作業に時間がかかり費用も高くなります。

3種は旧塗膜の密着している膜は「活膜」として残し、さびが発生している面やひび割れたり膨れたりしている旧塗膜を除去します。
4〇
良好に維持するには、2種程度での塗り替えをするようにします。

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03

1)正解です。
ブラスト法は騒音やさび汚れが飛散するので、十分養生します。
2)正解です。
ディスクサンダー等による手作業で素地調整を行うので時間がかかります。
3)正解です。
 3種ケレンは旧塗膜の状態により「活膜」として残し、さびが発生している面を除去します。
4)間違いです。
 部位ごとに異なります。

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