2級土木施工管理技術の過去問
平成30年度(後期)
鋼構造物塗装 問77

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問題

2級土木施工管理技術検定学科試験 平成30年度(後期) 鋼構造物塗装 問77 (訂正依頼・報告はこちら)

塗料に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
  • 添加剤は、樹脂を溶解して流動性を与えるためのものであることから、塗付後は蒸発して塗膜を形成しない成分である。
  • 顔料は、溶剤とともに塗膜を形成する主要成分であって、その主な機能は塗膜の着色と防せい効果の付与がある。
  • 縮合重合反応形塗料には、鉛・クロムフリーさび止めペイントや長油性フタル酸樹脂塗料がある。
  • 酸化重合反応では、空気中の酸素と反応して硬化するので、塗膜の表面が最も速く乾燥する。

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この過去問の解説 (3件)

01


塗料の添加剤は、流動性を向上させるだけでなく様々な用途があります。

顔料には科学的な防せい効果はないが、ジンククロメート系の物なら防せい効果があります。

縮合重合反応は、メラニン樹脂塗料やアクリル樹脂塗料などの焼き付け型塗料のことで、フタル酸樹脂塗料は酸化重合反応です。
4〇
酸化重合反応は、塗料中の溶剤が蒸発して大気中の酸素と重合反応して硬化します。

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02

1)適当ではありません

塗料における添加剤は、塗料の乾燥を促したり顔料の沈降をやたれの防止、艶消しや消泡、防腐などの効果を持たせ、塗膜の品質の安定化や作業性など、性能を向上させるために使用されます。

塗付後に蒸発、揮発し塗膜を形成しない成分は溶剤が当てはまります。

2)適当ではありません

塗料における顔料とは溶剤ではなく樹脂とともに塗膜を形成するための主成分であり、塗膜を着色する装飾的な役割やさびの発生を抑制する保護的な役割などの目的があります。

その他塗膜の液だれを抑えたり、塗膜厚の増強、流動特性を変えての作業性の向上などの特性も付与します。

溶剤は塗料に流動性を与えるものであり、塗装後は蒸発するので形成される塗膜の主成分ではありません。

3)適当ではありません

縮合重合反応形塗料は硬化反応時に樹脂が湿気や熱などの働きでアルコール等を生成することで塗料が硬化する働きがあり、これには無機ジンクリッチペイントなどが当てはまります。

鉛・クロムフリーさび止めペイントや長油性フタル酸樹脂塗料は酸化重合反応形塗料に分類され、空気中の酸素と反応し硬化することで塗膜表面が素早く乾燥します。

4)適当です

酸化重合反応とは塗料に含まれている溶剤が先に揮発し、空気中の酸素を吸収し反応を起こすことで硬化が進み、鉛・クロムフリーさび止めペイントや長油性フタル酸樹脂塗料などが当てはまります。

塗装が厚すぎると表面のみ硬化が進み内部との硬化進度にずれが生じてちぢみ現象などを引き起こす可能性があります。

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03

正解は4です。

1.→ 適当ではありません。添加剤は様々な塗膜の機能を向上させるためのものです。問題文は溶剤(シンナー等)の記載です。

2.→ 適当ではありません。顔料は塗膜に色をつけるためのものです。防せい効果はありません。

3.→ 適当ではありません。縮合重合反応形塗料には、メラミン樹脂塗料、アクリル樹脂塗装などの焼付型塗料があります。

4.→ 適当です。酸化重合反応では、空気中の酸素と反応して硬化するので、塗膜の表面が最も速く乾燥します。

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